Doctors Me(ドクターズミー)- 膣も老化する!? たるみや乾きを予防する膣ケア&会陰マッサージ

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皆さんは、膣も老化することをご存知でしたでしょうか?膣は顔と同じように、筋肉で支えられているため、たるみなど様々な老化現象が現れるようです。

妊娠・出産も膣の老化の要因の1つとして挙げられているので、事前に予防対策を知っておくと安心ですね。

今回は、膣が老化する原因と症状はもちろん、効果的な予防対策などを医師に詳しく解説していただきました。

膣が老化する原因


妊娠・出産


骨盤の底には、骨盤底筋群と呼ばれる平たい筋肉が張られています。自転車でサドルに座る時に当たる部分です。

ここを尿道・膣・肛門が通っており、これらを引き締めたり、お腹の中の臓器の重みを支える役割をしています。妊娠中は、大きくなった子宮の圧が骨盤底筋にかかります。

また、出産時は赤ちゃんが骨盤底筋を押し広げながら出てきますし、赤ちゃんが出てくるのを助けるために意図的に会陰部(膣と肛門の間)を切ることもあります。

こういったことから、特に妊娠・出産を何度も経験した場合、骨盤底筋は傷つき、ゆるみやすくなります。

加齢


妊娠出産を経験していなくても、年齢を重ねることで、お腹の臓器の重みを支え続けた骨盤底筋は徐々に緩んでいきます。

膣の上部や子宮を吊り上げている靭帯もまた、妊娠出産や加齢の影響でゆるみやすくなります。

女性ホルモンの減少


膣は周囲を不随意筋(自分の意志で動かすことができない筋肉)で囲まれ、外陰部に近い一部分だけが骨盤底筋で囲まれており、自分の意志で動かすことができます。

膣の内腔は粘膜細胞でできています。内側の粘膜細胞は、女性ホルモンが多いとみずみずしく分厚くなり、少ないと乾燥して薄くなります。

膣の老化現象とは?


たるむ、落ちてくる


筋肉や靭帯が緩むことで、膣が裏返って外陰部から飛び出してくることがあります。これを膣脱、子宮脱と言います。

同様に尿道や直腸も垂れて出てくることがあり、尿道脱・直腸脱(脱肛)と言われます。粘膜が外に接することになるので痛みがあります。

尿漏れ


膣脱や子宮脱が起こると、隣にある尿道も形が変わり、尿を漏らさずに止めておくことが難しくなるので、尿漏れも起こりやすくなります。

乾く


女性ホルモンが減少すると、膣の粘膜が薄くなり、水分量が減ります。粘液も産生されにくくなります。また膣の中を感染から守っている常在菌が減り、雑菌やカビに感染しやすくなります。

かゆみ・臭い・性交痛


かゆみやおりものの異常、におい、性交時の痛みが生じることもあり、萎縮性膣炎と呼ばれます。

色や陰毛の変化


大陰唇などの色は、女性ホルモンが減ると薄くなる傾向があります。陰毛も細く短くなります。

膣の老化予防対策:膣ケア


膣のほとんどの筋肉は自分の意志で動かすことができませんが、外陰部に近い部分を引き締めている骨盤底筋はトレーニングすることができます。

尿や便をがまんするような動きをするだけでよく、座ったままでも寝た状態でも簡単にできます。アメリカの産婦人科医ケーゲルが尿失禁に対して考案したケーゲル体操が有名です。

骨盤底筋群トレーニング(寝たたまま編)


1. 椅子に座って床に足をつけ、肩幅に開く
2. 尿道周囲に力を入れぐっと締め、そのまま5秒間静止してから緩める
3. 30回締める、緩めるを繰り返す

骨盤底筋群トレーニング(座ったまま編)


1. 仰向けに寝て両膝を立てる
2. 骨盤を前傾させて、床から少しお尻を浮かすようにして、尿道周囲に力を入れ5秒間静止
3. 骨盤を後傾させて、床をお尻で押すように力を入れ5秒間静止
4. 2、3を1セットとして30回行う

骨盤底筋トレーニングは、最低でも1日朝、昼、晩の3セット行い、腰からお尻を大きく上げることのないように、骨盤底筋群が働いているかを確認しながら行いましょう。

膣の老化予防対策:会陰マッサージ


会陰部は出産時には赤ちゃんの頭が通るぐらい大きく広がる、伸縮性のある部分ですが、急に広げようとすると切れたり痛みが生じたりすることもあります。

出産前には会陰を自分でマッサージすることで伸ばしておき、会陰切開をしなくてもすむように鍛えることがあります。

出産前以外にも、性交時に痛みがある場合にはこの部分をしなやかにすることが有効と思われます。

以下のいずれかのオイルを指に塗り、入浴後などの清潔で血行が良いときに親指を膣に入れ、会陰を引き下ろすように伸ばします。

使用するオイル例


・食用オイル(オリーブオイルなど)
・マッサージ用オイル
・ワセリン
・馬油など

膣の老化セルフチェック

□ 最近、尿漏れが気になる
□ 出産経験がある
□ 排尿をコントロールできない
□ 重いものをよく持つ
□ 性交時に乾燥して、痛みを感じることがある
□ 膣に空気や水が入りやすい
□ 笑うと失禁することがある
□ 性交時の感度が落ちてきた
□ 太り気味である
□ 食生活が乱れている
□ ストレスを感じることが多い
□ 喫煙をしている
□ おりものが多いor匂いがきつい

当てはまった数が4個以上の人はイエローカードです。

最後に医師から一言


膣や会陰のケアは、中高年女性の悩みに効果がある可能性がありますが、一定以上の臓器脱には効果が不十分であり、ペッサリーを入れる・手術をするなどの対策が必要になることがあります。

婦人科や泌尿器科でご相談頂ければと思います。

(監修:Doctors Me 医師)