来日したジョン・ウー監督!

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 俳優の福山雅治が主演を務めるアクション超大作『追補 MANHUNT(原題)』でメガホンを取っているジョン・ウー監督が26日、青山で行われた「2017-2018ギャガ株式会社ラインアップ発表会」に来場、福山を起用した理由や、現在制作中の同作を「自信作」と語る一幕もあった。

 故・高倉健さん主演の映画化作品(1976年)が中国においても絶大なる人気を博したことで知られる、西村寿行さんの小説「君よ憤怒の河を渉れ」を再映画化する本作は、制作費およそ4,000万ドル(約44億円・1ドル110円計算)の大型プロジェクト。無実の罪を着せられた国際弁護士(チャン・ハンユー)と、彼を追う敏腕警部(福山)がやがて製薬会社の闇に立ち向かうさまを描き出す。昨年6月に大阪でクランクインを迎えてから、大阪を中心に全編日本ロケを敢行し、昨年11月に撮影が終了。現在は来年の公開に向けて仕上げをしている最中であるが、その合間をぬって、ウー監督が北京から来日することとなった。

 子どもの頃から日本映画が大好きだったというウー監督は、「三船敏郎さんや高倉健さんは自分にとってのアイドルだった」と述懐。その後、高倉さんと会う機会があり、いつかは一緒に仕事をしたいと熱望しつつも、高倉さんの急逝によりその願いはかなわなかった。そんな時に、映画会社から本作のオファーが舞い込み、「何の迷いもなく受けることにしました」と振り返る。

 福山とは、アサヒスーパードライのCMでタッグを組み、「その時からすごく印象に残っていた」というウー監督。「前作で原田芳雄さんが演じていた警部の役はちょっとクール過ぎるかなと思っていた。だから今回はもう少し人間味のある役にしたかった」と感じていたそうで、「福山さんは優しげで人間味がある人。福山さんのあの笑顔を見るとホッとするし、幸せになりますよね。彼の歌を聴いても、地球上の人が友達なんだよという思いを抱かせる。だから彼にこの役をやってもらえれば、非常に優しげな役になるんじゃないかなと思ったんです」とオファーの理由を明かした。

 また、日本での撮影について、「実は撮影前は腰から背中にかけて痛かったんだけど、日本の撮影中はそれがなくなった。というのも、みんながちゃんとお辞儀をしてくれるんで、わたしもお辞儀を返すために腰を動かしているうちに、腰の痛みがなくなったんです」とジョークを発しつつ、「日本のスタッフのプロ意識の高さは尊敬に値する。みんなが規律を守っているのに、人間味があるわけですからね。ハリウッドにも負けていないと思いますよ」と称賛した。
 
 さらに1,000人近いエキストラが協力したことについても、「彼らは役者に近い方たちで。撮影時間が遅くなっても、彼らは文句を言わず。自分の望み通りの動きをしてくれたのはありがたかった。しかもほとんどがボランティアで手伝ってくれた。わたしの長い監督生活でもこんなことは初めてだった」と驚嘆。「大阪のおばちゃんは、常にポケットにアメを入れていて、食べるかと言ってくれる。これはすばらしい文化だと思います」と付け加え、会場を笑いに包んだ。

 現在、仕上げ作業中であるという同作について「もちろんすばらしい出来になっているし、自信はあります」と誇らしげな顔を見せたウー監督。「この映画以外にも日本で撮影する計画があります。日本が大好きなので、また日本で撮影させていただけたら」と意欲を語った。(取材・文:壬生智裕)

『追補 MANHUNT(原題)』は2018年公開予定