グレープフルーツ果実エキスのVDR活性化作用培養皮膚細胞にエキスを添加しない時のVDR発現量を1とし、添加した時の相対比で表示

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化粧品・健康食品メーカーのファンケルは、グレープフルーツの果実エキスに皮膚のバリア機能改善作用があることを発見したことを明らかにした。

同社では同エキスを配合した化粧品の開発に活用をしたいとしている。研究結果は2017年3月25日から3日間、仙台で開催された日本薬学会で発表され、ファンケルが4月21日にあらためて発表した。

ビタミンD受容体を介して発揮

グレープフルーツの果実エキスは、細胞内にあるビタミンD受容体(VDR)を介して皮膚のバリア機能の改善作用を発揮する。VDRは、ビタミンDと結合して生理作用を発現する機能がある。

今回の研究でファンケルは、柑橘類の果実に多く含まれるヘスペリジンに着目。ヘスペリジンはポリフェノールの一種で、女性の多い「冷え」の悩みの対策に使われているという。数種の柑橘類エキスを試したところ、グレープフルーツの効果が分かった。

数種の柑橘類エキスで実験

研究ではまず、表皮細胞を用いて紫外線や活性酸素などの外的要因による影響を測定し、それらによりVDRの発現量や機能が低下することが分かった。表皮は皮膚の一番外側に位置し、外部からの異物の侵入の阻止や体内の水分を維持するバリア作用を持つ。

VDRの機能が低下した表皮細胞では、皮膚のバリア機能に重要な役割を果たすたんぱく質の遺伝子発現が低下。バリア機能を高めるためには、VDRの機能を高めてバリア機能に関連する遺伝子の発現量を増やす必要があると考えられた。

そして、表皮細胞に数種の柑橘類エキスを1%添加して実験。VDRの機能を高める成分の探索を行い、グレープフルーツの果実から抽出したエキスに、VDRの機能を高める活性化作用があることを発見した。