男性をドキッとさせちゃう? 医師が教える「フェロモンの出し方」

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「フェロモン=モテる」というイメージがありますが、実際のところ本当なのでしょうか? この記事では、フェロモンの意味やフェロモンの出し方、フェロモンを阻害することについて、美容皮膚科医の山下真理子先生に教えてもらいました。

■フェロモンとは具体的にどういうもの?

フェロモンは、体外に分泌されて、低濃度でも同種の異性、または同性に何らかの影響を与える物質の総称で、生き物が、仲間同士の間で情報交換するために使用する化学物質のことです。ヒトにも、フェロモン物質が分泌されていると言われていますが、これといってはっきりしたものは特定されていません。ただ、腋下や陰部、乳頭周囲などから分泌されているアポクリン腺 という汗腺からの分泌物には、ある程度フェロモンの作用があると言われています。キスをしたり相手の体に密着するとき、アポクリン汗腺からの分泌液の匂いをより近くに感じて、性的興奮に作用するのは、このためなのではないでしょうか。性的興奮と恋愛感情は密接な関係があるので、恋愛を成就させる上でフェロモンにくわしくなることは、重要なことかもしれません。

■フェロモンの出し方って?

(1)清潔な服装でいる

清潔な服装でいることが大切です。アポクリン腺はどこにでもあるわけではなく、陰部や腋下など、衣類で隠れる部分に集中しています。なので、清潔にして風通しのいい衣類を身につけることで、より相手がフェロモンを意識しやすくなります。露出がまったくない服装より、肌を見せた服装のほうが相手をドキッとさせるのは、フェロモンをより感じやすくなることが一因です。汗染みのついた服が脇にピタッと張り付いていると、フェロモンを感じにくくなるので、季節問わずに、清潔な服装を心がけましょう。

(2)香水を使う

古来から、特別なときに香水を使うのは、いつもとちがう匂いをまとうことで、特別感を演出することができるからです。フェロモン自体に匂いはありませんが、普段と「ちがった匂い=香水」をつけることで、異性に「何だかいつもとちがう」という緊張感を与えて、無意識にフェロモンに対して敏感にさせる効果があります。一緒に危機的状況を乗り越えることで芽生える愛を「吊り橋効果」などと言いますが、要は「いつもとちがう」感が、フェロモンへの感受性を上げる効果があるということです。

(3)香水をつけすぎない

フェロモンに代用できる香水は特にありませんが、匂いがきつすぎず、ほのかに香る程度のものがいいでしょう。嗅覚への刺激が強すぎると、逆にフェロモンを感じにくくなってしまいます。何ごともバランスが大切です。どんな匂いがより効果的かというのは、個人差や好みもありますが、「相手にしっかり近づかないとわからないくらいの香り」がいいのではないでしょうか。相手により特別感を演出することができます。

(4)大豆イソフラボンを摂取

女性のフェロモンは、エストロゲンという女性ホルモンによって、分泌が活性化すると言われています。エストロゲンは、美肌効果やダイエット効果もあると言われている「美容ホルモン」で、ストレスなどで性周期が乱れると、エストロゲンの分泌は減少することがあります。女性の性周期は、エストロゲンの分泌が多い時期と少ない時期が交互にやってきますが、納豆や豆腐などの植物性タンパク質に含まれる大豆イソフラボンは、エストロゲンの分泌を正常化しつつ、エストロゲンに似た働きをしてくれると言われています。食生活を改善し、大豆イソフラボンを意識することで、フェロモンの分泌にも関係してくるかもしれません。

■フェロモンを阻害することって?

(1)乱れた生活習慣・ストレス

フェロモンの分泌は、性ホルモンだけではなく、さまざまなホルモンバランスが大きく関わります。ストレスを溜めたり乱れた生活習慣を続けると、ホルモンバランスが崩れて、フェロモンの分泌も乱れてしまうので、気をつけましょう。

(2)不潔にする

体を清潔に保つことはとても大切です。腋下は、汗をかきやすいだけではなく、特に夏場は蒸れて雑菌が繁殖して痒みの原因に繋がります。フェロモンに関わると言われるアポクリン腺から分泌される分泌物は、皮脂を多く含み、雑菌の繁殖を助けてしまい、悪臭の原因になります。そのため、悪臭が気になって相手がフェロモンを感じるのを邪魔します。清潔に保つことを、常に意識しましょう。

(3)ネガティブな発言

常に「面倒くさい」、「疲れた」が口癖の人がいますね。フェロモンは、視床下部から分泌されると言われていますが、いつもネガティブなことを発信している人は、自律神経が乱れやすくなったり、ホルモンバランスが崩れやすかったりします。当然、フェロモンの分泌が低下することにも関わります。口癖がネガティブな人が、だんだん恋愛から遠ざかるのは、自らフェロモンの分泌量を減らしているせいかもしれません。

■まとめ

少し気をつけるだけで、フェロモンをより効果的に感じさせることができるようです。まずは生活習慣をととのえて、ネガティブな発言は控えましょう。また、好きな人とデートするなどの特別な日は、ふんわり香る程度の香水をつけてみてはいかがでしょうか。

(監修:山下真理子)

※画像はイメージです