映画で描かれない部分についても解説

写真拡大

 マイケル・ファスベンダーとアリシア・ビカンダーが夫婦役を演じたラブストーリー「光をくれた人」のトークイベントが4月25日、都内で行われ、原作小説「海を照らす光」の翻訳を手がけた古屋美登里氏が参加した。

 全世界で40以上の言語に翻訳されたM・L・ステッドマン氏によるベストセラー小説を、「ブルーバレンタイン」のデレク・シアンフランス監督が映画化。2度の流産を経験した灯台守のトム(ファスベンダー)と妻イザベル(ビカンダー)は、ボートで漂着した赤ん坊を自分たちの娘として育て始める。だが4年後、赤ん坊の本当の母親ハナ(レイチェル・ワイズ)が現れたことから、夫婦は良心の呵責(かしゃく)にさいなまれていく。

 古屋氏は「映画は、夫婦愛という1つの大きな幹で表現している。美しさだけでなく、自然の厳しさも出ている」と映画ならではの魅力を語り「1番心打たれたのは、ファスベンダーが暗い目をするところ。トムは第一次世界大戦の帰還兵で、多くの死を見てきた。虚空を見つめているシーンでは、人間の魂の暗さを一瞬の目の暗さで表現している」とファスベンダーの哀愁漂う演技に太鼓判を押した。一方、「小説版ではトムの父親が大きな役割を果たす」「トムと弁護士の会話がリアル」と映画では描かれない部分についても解説し「(原作)小説を読むと映画の見方がまた変わるし、映画を見てから小説を読むと『えっ』と驚くところがたくさんある」とアピールした。

 「今って灯台は全自動なんです。灯台守はいないから、よくあの島を見つけてきたなと。300くらいの灯台から検討していたのと、(トムとイザベルの娘)ルーシー役の子役を探すのに時間がかかって映画化が遅れたらしい」と豆知識を披露した古屋氏は、顔写真も公開せず謎に包まれているというステッドマン氏について「女性で、偽名を使っている」と明かしたほか、「本当は内緒」としながらもうっかり本職をしゃべってしまい、会場を笑いに包んでいた。

 「光をくれた人」は、5月26日から全国公開。