広大な国土を持つ中国では、地域によって言葉や文化、習慣が大きく異なる。こうした文化的な差異を背景に、同じ製品であっても売れ行きが良い地域とそうでない地域が生じる場合があるのだが、これは自動車でも当てはまることだ。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 広大な国土を持つ中国では、地域によって言葉や文化、習慣が大きく異なる。こうした文化的な差異を背景に、同じ製品であっても売れ行きが良い地域とそうでない地域が生じる場合があるのだが、これは自動車でも当てはまることだ。

 日系車が最も支持を得ている地域は、「広東省」一帯であることは中国国内でも広く知られているが、中国メディアの今日頭条が21日付で掲載した記事も、ビッグデータの解析結果として、「広東省の消費者が最も愛するのは中国車と日系車である」と伝えている。

 記事はビッグデータの解析結果として、広東省の消費者が愛する自動車の第1位は中国車、第2位が日系車、第3位がドイツ系、第4位が米国系、第5位が韓国系、第6位が欧州系だったと説明した。広東省の消費者が自動車を選ぶ際に重視するのはまず第一に安全性であり、次いで価格、車内スペースの広さ、動力、スペック、外観デザイン、燃費、操縦性の順であり、これらを総合すると広東省の消費者は価格が安い中国車を選ぶ傾向にあるのだと論じた。

 中国車は安いという理由があるが、中国車と日系車はある意味で対極にいる存在であり、なぜ広東省の消費者は中国車と日系車を購入する傾向があるのだろうか。これについては「生粋の広東省の消費者はみな実用性を重んじるが、実用性で日系車の右に出る存在はない」と説明、また日系車の価格は高めだが、広東省は中国でも有数の豊かな省であるため、生粋の広東省の消費者であれば日系車を購入できるだけの所得はあると指摘した。

 一方、広東省は豊かな省であると同時に、内陸部からの出稼ぎ労働者も多い土地柄だが、中国車を購入しているのは大部分が「他の省から出稼ぎに来た中国人」であると指摘。こうした出稼ぎ労働者は何よりも価格を優先すると説明。広東省で中国車が売れるのは「他の省の出身者が多い」という背景も関係しているとした。

 広東省には広汽ホンダ、広汽トヨタ、東風日産などの工場が存在しているが、「市場のあるところで製造する」という原則を遵守していることが広東省における日系車の人気につながっているとする見方もある。日系車は広東省の消費者の間でしっかりとしたブランドイメージを打ち立てることに成功していると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)