「授かり婚」のメリット&デメリット

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突然の妊娠により、授かり婚を考える人もいますよね。順番が逆、なんて言われたりもしますが、世間の印象とはどのようなものなのでしょう。また、授かり婚経験者に聞く、授かり婚のメリットデメリット、結婚の流れもお伝えします。さらに、授かり婚カップルが注意することについて、心理コーディネーターの織田隼人先生にも詳しくうかがいました。

■授かり婚をする人の割合

授かり婚をする人は世間にはどれくらいいるのでしょうか。厚生労働省が発表している「結婚期間が妊娠期間より短い嫡出第1子出生に占める割合」のデータを見てみましょう。

○結婚期間が妊娠期間より短い嫡出第1子出生に占める割合

・平成7年 22.5%
・平成11年 25.0%
・平成14年 27.9%
・平成18年 26.9%
・平成21年 25.3%

※平成22年度「出生に関する統計」の概況 人口動態統計特殊報告 厚生労働省

授かり婚をする人の割合は、平成7年から14年にかけて増加傾向にありましたが、それ以降は減少傾向にあるようです。平成21年時点で25.3%、結婚している人のうち4人に1人以上の人が授かり婚をしているようです。

■授かり婚の世間の印象

授かり婚については、賛否両論ですよね。メリットもあればデメリットもあるわけなのですが、未婚の男女は、授かり婚にはどのような印象を持っているのでしょうか。アンケートで聞いてみました。

◇結婚のきっかけになる

・「きっかけになるならいいと思う。計画してもうまくいかないときはうまくいかないので」(31歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)

・「結婚のきっかけとしては別にいいんじゃないかと思う」(29歳男性/学校・教育関連/その他)

子どもができたということで、結婚を考えることになりますよね。結婚のタイミングを逃しているカップルにとっては、いいきっかけとなるという意見も。

◇計画性がない

・「計画性がないイメージ。言葉で美化しているが、ただのだらしがない人だと思う」(24歳女性/小売店/販売職・サービス系)

・「計画性がないことをごまかす言葉に聞こえてしまう」(32歳男性/その他/販売職・サービス系)

結婚してから子どもを授かる、この順番を守っていないと、やはり計画性がないといった印象を抱く人も多いようです。

◇だらしない

・「言い方を変えただけで、だらしがないだけ」(35歳男性/その他/その他)

・「だらしがないとは思うが、後押ししてくれるとは思う。最近は女性が戦略的にやっていそう」(38歳女性/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)

授かり婚という言葉はきれいに聞こえますが、以前のできちゃった婚というイメージがなくなったわけではないですよね。そのため、だらしがないといった印象を持つ人も多いです。

◇順番が違う

・「順番が違う。あまり良いイメージはない。言葉でよくしているだけ」(35歳男性/自動車関連/技術職)

・「順番的におかしいと思う。あまり愛を感じない」(22歳女性/その他/その他)

順番を考えれば、結婚が先と考える人も多いのではないでしょうか。そのためか、愛情をあまり感じられないという人もいるようですね。

◇年齢による

・「年齢にもよる。若い年代だと計画性がなく仕方なく結婚したのかなと疑ってしまうこともある。でも、そこそこの年代だと子どもが欲しかったのかな、良かったなと思う。子どもができないならば結婚しないという人もいるので年齢が高くなると本当に切実になる」(37歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)

・「年齢が若ければ何とも思わない」(38歳女性/医療・福祉/販売職・サービス系)

授かり婚をしたカップルの年齢によっても印象は違ってくるようですね。ただし、誰もが同じように考えているわけではなく、全く反対の考え方の場合もあるようですね。

◇結婚前提ならあり

・「結婚を前提にしたうえでの授かり婚は有りだと思う」(38歳男性/運輸・倉庫/事務系専門職)

・「結婚前提で視野に入れて付き合っている間柄なら、それもありだと思う」(29歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

結婚が前提での付き合いであれば、授かり婚も別になんとも思わないようですね。結婚前提で、妊娠を結婚のきっかけに考えているのかもしれませんしね。

★授かり婚の世間の印象まとめ

授かり婚から受ける印象はそれぞれのようですが、多くの場合、あまりよい印象ではないようです。以前の「できちゃった婚」のイメージがまだまだ強く残っていると言えそうですね。

※『マイナビウーマン』にて2017年4月にWebアンケート。有効回答数407件(22歳〜39歳の交際経験のある未婚男女)

■経験者に聞く! 授かり婚のメリット&デメリット

賛否両論の世間の授かり婚に対する印象。では、当事者たちは授かり婚に対してどう思っているのでしょうか。授かり婚経験者に直撃しました。

◇授かり婚のメリット

まずは、授かり婚のメリットにはどのようなものがあるのか聞いてみました。経験者ならではの意見もあるかもしれません。

☆いいきっかけになる

・「結婚の踏ん切りがつかないカップルにとってはいいきっかけ」(32歳女性/機械・精密機器/その他)

・「結婚は勢いとタイミングなので、きっかけができるのはいいこと」(34歳男性/小売店/営業職)

結婚のタイミングを逃してしまったり、踏ん切りがなかなかつかない人たちにとってはいいきっかけになるようですね。確かに、勢いやきっかけがなければ、結婚は躊躇してしまう人も多いのかもしれません。

☆結婚の意識が高まる

・「結婚の後押し。家庭を持つ決意が強くなる」(26歳男性/情報・IT/技術職)

・「結婚に対する意識が強まった。早く子どもの顔を見たい」(37歳男性/金融・証券/営業職)

妊娠によって、ぼんやりと抱いていた結婚への意識が強くなるという人も。子どもを含めた家族としての意識も強くなるのではないでしょうか。

☆子育てが若いときに終わる

・「子どもが早く成長して、後で楽になる」(39歳男性/情報・IT/営業職)

・「子育てが若いうちに終わるので、老後と教育費の心配をしなくてもいいところ」(38歳女性/その他/その他)

一般的に授かり婚の場合、若いカップルということが多いですよね。そのため、子育てが終わっても、まだ若いというメリットがありそうです。

☆若い母親になれる

・「若いママになれる。結婚ができる」(29歳女性/その他/その他)

・「若くして授かったので、他の母親よりだいぶ若い」(34歳女性/その他/その他)

授かり婚だと、若くして母親になる人が多いでしょう。ママ友の中でも若いというのは、多少の優越感があるのかもしれませんね。

☆不妊の心配がない

・「不妊の心配がない。幸せが一度にくる」(29歳男性/医療・福祉/専門職)

・「不妊で悩まなくてよい。年齢が若くない人は早く子どもを産むことができる」(34歳女性/学校・教育関連/その他)

最近は晩婚化というのもあり、不妊で悩んでいる夫婦も増加傾向にあるようです。それを考えると、すでに妊娠しているのですから、結婚後に不妊で悩むことはないですよね。

★経験者が教える授かり婚のメリットまとめ

世間の印象はあまりいいとは言えない授かり婚ですが、メリットはたくさんあるようです。踏ん切りのつかないカップルにとっては、結婚のいいきっかけになりますし、結婚後の不妊の心配もありません。人によってはいい結婚の方法かもしれませんね。

◇授かり婚のデメリット

授かり婚にはメリットもいろいろありますが、当然ながらデメリットもありますよね。経験者たちに、授かり婚のデメリットについて聞いてみました。

☆経済的に厳しい

・「経済的な準備ができていない状況で生活が始まる」(29歳男性/運輸・倉庫/営業職)

・「金銭的に余裕がない状態での結婚になる可能性がある」(38歳女性/情報・IT/秘書・アシスタント職)

結婚を考えていないタイミングでの妊娠だと、将来設計もできていないですし、金銭的に厳しいというのもありそうです。子育てのための貯蓄もできていないケースが多いかもしれません。

☆世間体が気になる

・「世間体がよくないと思うときがある」(39歳男性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)

・「世間の目が気になる。仕事場に迷惑をかけて自分も肩身が狭くなる」(28歳女性/医療・福祉/専門職)

授かり婚自体の印象があまりよくないということもありますから、やはり世間体が気になってしまうというのもあるようです。

☆親の了承を得るのが大変

・「親の承諾を得るのに時間がかかってしまった」(37歳男性/金融・証券/営業職)

・「親の了承を得るのが厳しい。周りがいろいろ言う」(39歳女性/その他/その他)

授かり婚の印象は、特に年配の方によくないのかもしれません。そのため、両親の承諾にも時間がかかるという意見も。

☆夫婦で過ごす時間がない

・「子育ての気構えもなく、夫婦だけの愛情交流を持つ時間もない」(37歳男性/団体・公益法人・官公庁/その他)

・「結婚してから夫婦二人だけで過ごす時間が少ない。新婚生活ができない。新婚旅行に行けない」(37歳女性/その他/その他)

同じ新婚でも、新婚生活を存分に楽しむことはできないかもしれません。すぐに子育てが中心になってしまいますから、二人の時間は授かり婚でない場合に比べると取れなさそうですね。

☆周りからの評判が悪い

・「周囲の評判が悪い。世間的にいろいろなフォローをされているが、結局のところやっていることは一緒と見られる」(33歳男性/情報・IT/技術職)

・「周りの信頼感がなくなる。相手が悪いように思えてしまう」(35歳女性/その他/その他)

周囲の評判は悪くなってしまうこともあるようです。結婚と出産の順序を重く考えている人も、まだ多いですから、仕方のないことなのかもしれませんね。

☆離婚しやすい

・「付き合いが短いと相手のことをよく知らないまま結婚するから離婚率が高くなる」(35歳女性/その他/その他)

・「結婚するつもりでなかった人との間にできて結婚しても、結局離婚することが多い」(37歳女性/人材派遣・人材紹介/その他)

しっかりと考えたうえでの結婚ではないことも多いのではないでしょうか。まだ若いということもありますし、離婚の可能性も多少は高めになってしまうのかもしれませんね。

★経験者が教える授かり婚のデメリットまとめ

授かり婚の場合、出産、子育てについては何も考えていない状態での妊娠ということも多いもの。その分、苦労することも多そうです。また、授かり婚自体が世間的に印象がよくないですから、世間体や周囲の目も気になってしまう点もデメリットのようです。

■授かり婚の結婚までの流れやスケジュール

授かり婚の場合、予定したものでない場合がほとんどですから、いろいろと結婚のスケジュールなども急になってしまいますよね。授かり婚をした人たちは結婚まではどんな流れだったのでしょうか。

◇婚姻届を出すタイミング

授かり婚で実際に婚姻届けを提出したのはどのタイミングだったのでしょう。授かり婚をした既婚者に聞いてみました。

Q.婚姻届はいつ頃提出しましたか?

・妊娠初期(62.27%)
・妊娠中期(安定期)(28.57%)
・妊娠後期(6.23%)
・子どもが生まれてから(2.93%)

※有効回答273件

もっとも多かったのが、妊娠初期で約62%と3分の2の人たちがこのタイミングでの提出となっているようですね。妊娠がわかった時点で結婚を決めているのであれば、早い時期に提出して、子どものことを考えるのがいいのかもしれませんね。

◇同居を開始するタイミング

夫婦で同居を開始するタイミングも決めなければなりませんよね。実際に授かり婚をした人たちは、どのタイミングで一緒に暮らすようにしたのでしょうか。

Q.結婚相手と同居はいつ頃から開始しましたか?

・妊娠初期(64.84%)
・妊娠中期(安定期)(23.08%)
・妊娠後期(5.13%)
・子どもが生まれてから(6.96%)

※有効回答273件、四捨五入の関係で合計が100にならない場合があります

婚姻届けの提出と同様に、妊娠初期が約65%と最も多くなっています。婚姻届の提出と同じタイミングで同居を開始する人が多いのかもしれません。

◇結婚式をあげる人の割合

授かり婚の場合、妊娠してお腹が出てくるとなると、なかなか結婚式というわけにはいかない印象がありますね。授かり婚の場合、どのくらいのカップルが結婚式を挙げた、また上げる予定なのでしょうか。

Q.結婚式を挙げましたか?

・挙げた(挙げる予定)(58.97%)
・挙げていない(41.03%)

※有効回答273件

「挙げた(挙げる予定)」と回答した人は、約6割と言う結果に。どちらかと言えば、式を挙げるという人が多いようです。妊娠中の挙式は体調面が気になりますが、みなさんいつ頃挙げたのでしょうか。

◇結婚式を挙げる時期

授かり婚をしたカップルの中で結婚式を挙げたというカップルは、どのタイミングで結婚式を挙げたのでしょうか。挙げた時期を聞いてみました。

Q.いつ頃結婚式を挙げましたか(挙げる予定ですか)?

・妊娠初期(19.25%)
・妊娠中期(安定期)(44.72%)
・妊娠後期(11.80%)
・産後子どもが1歳になるまでの間(12.42%)
・子どもが1歳を過ぎてから(11.80%)

※有効回答161件、四捨五入の関係で合計が100にならない場合があります

妊娠中期(安定期)が約45%で最も多いようですね。その他は、かなりバラつきがあるようです。体調や負担を考えれば、妊娠中期の安定している時期がいいのかもしれません。出産後、子どもが小さいうちに挙げる人もいるようです。

◇新婚旅行に行く人の割合

授かり婚の場合、新婚旅行もかなり大変なのではないでしょうか。授かり婚をした夫婦のうち、どのくらいの人が新婚旅行へいったのでしょう?

Q.新婚旅行は行きましたか?

・行ってない(54.21%)
・行った(行く予定)(45.79%)

※有効回答273件

妊娠中は行動がいろいろ制限されるもの。それもあって「行ってない」人が多い結果となったのかもしれません。もし行くとしたら、みなさんいつ行っているのでしょう?

◇新婚旅行へ行くタイミング

授かり婚の場合、新婚旅行へ行くタイミングとはいつなのでしょう。授かり婚の夫婦で新婚旅行に行った人に、いつ頃新婚旅行に行ったのかアンケート調査してみました。

Q.いつ頃新婚旅行へ行きましたか(行く予定ですか)?

・妊娠初期(18.40%)
・妊娠中期(安定期)(34.40%)
・妊娠後期(13.60%)
・産後子どもが1歳になるまでの間(13.60%)
・子どもが1歳を過ぎてから(20.00%)

※有効回答125件

最も多かったのが、妊娠中期(安定期)で約34%となっています。体調面を考えると、このタイミングが一番なのかもしれません。次に多かったのが「子どもが1歳を過ぎてから」という回答でした。子連れの旅行は大変かもしれませんが、体調面で考えるならベストな選択かもしれませんね。

※『マイナビウーマン』にて2017年4月にWebアンケート。有効回答数273件(22歳〜39歳の授かり婚した男女)

■専門家に聞く! 授かり婚の注意点

離婚率の高さなどをよく言われる授かり婚ですが、授かり婚を考えるカップルはどのようなことに注意したらいいのでしょうか? 男女の心理に詳しい織田隼人先生に伺いました。

◇授かり婚の離婚率が高い原因

結婚は双方の合意があってする方があとの付き合いも上手くいきやすいです。授かり婚を考えている場合、多くは「結婚のきっかけが欲しい」ことが多く、相手は「まだ結婚と思っていなかったけど、子供ができたから責任をとって結婚するか」となりやすいです。

これは自分が結婚を決断したというより、子供によって結婚という選択肢をとらざるを得なくなったという消極的な判断になるので、あとで後悔しやすいのです。授かり婚が離婚率が高いというのはこの「消極的な判断」で結婚するから、となります。

結婚しようと思って決断して結婚した場合「自分で選んだ道だから」ということである程度覚悟も深まります。覚悟があるので、多少思った通りにならなくても相手と調整しようとするのです。

ところが子どもができたことをキッカケに、というのは「面倒な説得を省略する」という夫婦や、親族に対して「調整するスキルがない」状態もしくは「調整することを面倒で放棄する傾向がある」ことが多いです。そのため、問題が起きたときに同じく調整することを放棄し離婚に至ってしまうことが多いのです。(織田先生)

◇授かり婚をうまくいかせる方法

授かり婚でも上手くいっているケースは多々あります。それは夫婦間が協力し合ってお互いに幸せになれるように努力しているパターンです。授かり婚でなくてもお互いに努力することが必要ですが、消極的な判断での結婚ですので、より相手を気遣って思いやりのある行動をお互いが取り、「後悔しないこと」が大事です。

結婚したこと、そして子供ができたことに後悔せずに満足していると、二人の関係も生涯幸せな形になりますので、しっかりと覚悟を持って「二人で幸せを作る」ように取り組んでいくことが肝心です。(織田先生)

■まとめ

「授かり婚」は名前こそ以前の「できちゃった婚」と比べるとよくなりましたが、世間的な印象はあまり変わっていないようです。でも、メリットもあることは事実。もし授かり婚になった場合は、織田先生のアドバイスに従って、幸せな結婚生活にできるよう努力しましょう。結婚式、新婚旅行を考える場合は、経験者の方たちの意見も参考にしてみてくださいね。

(監修:織田隼人、文:ファナティック)