「連続ドラマW 社長室の冬-巨大新聞社を獲る男-」で主演を務める三上博史/スタイリスト/直井政信、ヘア/赤間賢次郎(アラビア&アトリエ)、メークアップ/久保田直美(アラビア&アトリエ)

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4月30日(日)より、三上博史主演の「連続ドラマW 社長室の冬-巨大新聞社を獲る男-」(毎週日曜夜10:00-11:00、WOWOWプライム)がスタートする。

【写真を見る】「今回も“悪魔”ぶりは発揮してる?」との問いに、三上は「キツい質問ですね…」と笑う/スタイリスト/直井政信、ヘア/赤間賢次郎(アラビア&アトリエ)、メークアップ/久保田直美(アラビア&アトリエ)

本作は日本を代表する巨大新聞社が、発行部数の低迷から“身売り”を画策する社会派ドラマ。三上は“暴君”ぶりを発揮する、米・巨大ネットショッピング会社AMCの日本法人社長・青井聡太を演じる。

今回、そんな三上にインタビューを行い、ドラマの見どころや本作のテーマでもある「メディア」について思うことを聞いた。

──現在撮影中とのことですが、手応えはありますか?

チーム一丸となって臨んでいる感じがします。WOWOWの連続ドラマは異色で、他のテレビ局でできないことへの挑戦という色が強いと思います。そういう葛藤を抱えているので、僕も含め、監督たちもみんな試行錯誤しています。それが形になって、いい作品になればと思いますね。

──三上さんは8本目のWOWOWドラマ出演となりますが、具体的には他局のドラマとどのような違いがあると感じていますか?

WOWOWドラマでは毎回、制約に立ち向かうんですよね。例えば主演した「パンドラ」(2008年)では、がんの特効薬を発見する話なんですが、製薬会社がスポンサーだったら絶対にできないストーリーです。

「震える牛」(2013年)はBSE問題や食品偽装問題を扱っていますから、食品会社との兼ね合いがある。そういうタブーに挑戦してきたんです。

この作品で言うと「放送業界と政界のつながり」です。深入りしてはいけない部分に突っ込めるのがWOWOWですので、思い切って演じようと思っています。

──以前、三上さんは「演技にこだわり過ぎて、“悪魔”と言われることがある」とコメントしていましたが、今回も“悪魔”ぶりは発揮されていますか?

キツい質問ですね…(笑)。僕は放っておくと、悪魔になるんですよね。皆さんに愛される役者になろうと、思ってはいるんですが…。僕は仕事に熱がない人が嫌なんですけど、「僕はここまで考えているんですよ」っていうのを見せちゃうと悪魔になっちゃうし、難しいですよね…。悩んでいます(笑)。

一時期、「いい人になる」のがマイブームだったことがあるんですけど、変な好々爺(や)みたいになっちゃって(笑)。自分らしくないなと思ったんですよね。まあ、僕は人の傷に塩を塗ることが得意なので(笑)、それはやめようかなと思いますけど。

──今回の役は、“トランプ大統領をほうふつとさせる”暴君ということですが、演じてみていかがですか?

イメージの1つではありますがトランプ大統領を演じるわけではないので、彼のことはあまり意識していないです。

そもそもトランプ大統領がどういう人なのか、僕も含めて、皆さんもきっと分かっていないと思います。暴言を吐いたり過激な行動をするという“出口”は見えていますが、実際の彼は得体の知れない存在です。

もし本当のトランプ大統領が大変な人格者で、信念に裏打ちされたスマートな人だったとしたら、これほど強力で恐ろしいものはないですから。そういうところを考えていくと、“暴君であるトランプ大統領”をモチーフにするというのは、ちょっと違うかなと思いますね。

視聴者の方が青井を見て、「この人、分かんないな」と思うのもまた、僕たちの狙いです。ドラマの序盤は、そういうさじ加減が難しいですね。

──青井を演じる上での面白さは何ですか?

普段言えないようなことを、せりふを借りて言っています。あいまいなことはいつでも言えますが、僕は非難することや言いたいことは実名で言うことが大好きなのでね(笑)。すっきりしています! …冗談ですけど(笑)。

──三上さんご自身は、メディアについてどう感じていますか?

メディアは僕にとって身近なものなので、考えちゃいますよね。自分一人がつぶれるだけではなくて、根拠のない情報で家族が追い込まれるようなこともあるわけですから。

だけどどうしてそうなったのかを考えていくと、本当に根が深くて。行き着くところは人々の暗部だと思います。情報の受け手側も含めて、気付いた人からモラルを見詰め直すことしかないんじゃないでしょうか。

「(その情報を)求めている人がいるから」とか「食べていくために」とか、言い訳をすればいくらでもできる中で、歯を食いしばって手を引くことが大事なのではないでしょうか。

──ご自身はSNSなどで発信者の側になろうとは思わないのですか?

SNSは全くやらないですね。一線を引いています。自己宣伝のツールとしてやろうかなと思ったこともあるのですが、役者にとって、大切なのは「自分」ではなく「役」だと思ったんです。自分を出せば出すほど、役の説得力がなくなっちゃう。

ただ、「役者・三上博史がここにいるよ」という道しるべのために、Instagramくらいはやろうかと思ったこともあるんです(笑)。でもそうすると、どんどんなし崩し的になっちゃうかなと思って。やめておくことにしましたね。

──では最後に、あらためて本作の見どころを教えてください。

マスコミ業界や政界のことだと思って見ていると、気付けばSNSなど身近な情報の問題も考えさせられて、面白いんじゃないでしょうか。

WOWOWは第1話無料放送です! せめて、本気で作ったこんなドラマを放送しているよっていうことだけでも、知っておいていただきたいですね(笑)。