くるくるコイン募金箱(写真はJタウンネット編集部撮影)

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2017年4月12日、次のような動画付きのツイートが投稿され、話題となっている。

「くるくるコイン」という募金箱にコインを入れ、くるくる回りながら真ん中の穴に吸い込まれていく様子を追う約30秒ほどの動画だ。千葉県山武郡芝山町にある航空科学博物館に設置された募金箱のようだ。「今日はこれが面白すぎて募金が止まらなかった」というコメントが添えられている。

これには3万を超えるリツイートがあり、今も拡散している。

販売会社に話を聞いてみた


くるくるコイン募金箱(写真はJタウンネット編集部撮影)

この「くるくるコイン」を販売しているのは、「ライフデザインプランニング」という静岡県の会社だ。この会社のホームページを確認の上、Jタウンネット編集部は電話で話を聞いてみることにした。

電話で答えてくれたのは、代表のNさんだった。

「ご覧になったホームページは10年ほど前に制作したもので、基本的には10年間ほとんど変わっていません。10年で約120台ほど販売しました」とNさん。「ページ内の動画も10年前のもので、コインを入れている子どもたちも今やすっかり大きくなってしまいました」。

ホームページには「募金箱に募金することが楽しい募金箱!」「募金をすると、もっと募金がしたくなる募金箱!」などと書かれているが、はたしてどうなのだろう?

設置された例としては、冒頭の航空科学博物館以外に、動物園、水族館、美術館、空港、駅、スポーツ施設などさまざまだという。「東京では千代田区の科学技術館にありますよ」と聞いたので、とにかく行って試してみることにした。

科学技術館に行くと、受付で聞いてみた。「あの〜、コインがくるくる回る募金箱があると聞いて来たんですが」と言うと、「あ、そこですよ」と教えてくれたのは、受付のすぐ横だった。

10円玉を入れてみた

「まず10円玉から入れてみよう」と、小銭入れから10円玉を取り出し、入れてみた。あっという間に滑り落ち、くるくると回転し始めた。最初のうちは大きくゆっくりと回っているが、徐々にスピードを上げ、中心に近づいていく。やがて穴の中に吸い込まれていく。

「なるほど、おもしろい!」と、実感した。

次に、100円玉、1円玉と試してみたが、微妙に違いがあり、それがなんとも不思議だ。子どもが夢中になるのが、よく分かる気がした。

最後に、500円玉を投入することに......。なぜか緊張する。

500円玉を投入すると...

500円玉は美しい弧を描きながら回転し、吸い込まれていった。「やはりコインも高値な方が美しいパフォーマンスを見せるのだろうか」、いつのまにか取材の目的を忘れているのに気付いた。「募金」という目的も忘れてしまう、魔力を秘めた「くるくるコイン」だった。