フランス大統領候補、中道政治運動「前進」を率いるエマニュエル・マクロン前経済相。首都パリで支持者らを前に演説する様子(2017年4月23日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】日本の情報セキュリティー大手トレンドマイクロ(Trend Micro)は25日、フランス大統領選挙の決選投票に進んだエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)候補の陣営が先月、ロシアのハッカー集団によるサイバー攻撃の標的となっていたとする報告書を発表した。

 同社によると、西側諸国で起きた複数の大規模サイバー攻撃への関与が指摘されているハッカー集団「ポーン・ストーム(Pawn Storm、別名APT28)」が、「フィッシング」と呼ばれる手口を用い、マクロン候補や同候補が率いる政治運動「前進(En Marche)」のメンバーの個人情報を盗み取ろうとした。

 同集団は、昨年夏の米民主党全国委員会(DNC)へのサイバー攻撃にも関与したとされる。このサイバー攻撃は、米大統領選挙に出馬していたヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)候補の選挙運動を妨害する目的があったとみられている。

 同集団は、ロシアの治安機関とのつながりが広く疑われている。またロシア政府はマクロン氏の対立候補であるマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏を強く支持しているとみられている。ルペン氏は先月、モスクワ(Moscow)を電撃訪問し、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と会見した。

 マクロン陣営のデジタル運動担当責任者はAFPの取材に対し、昨年12月以降、フィッシングを含むあらゆる種類のサイバー攻撃を絶えず受けてきたと述べ、今回の報告で実行主体が示されたことを歓迎。同陣営は一連のサイバー攻撃を受け、セキュリティーを強化したという。
【翻訳編集】AFPBB News