オープンワールドゲームの仮想空間で自動運転車のソフトウェアを訓練する - 例えばグランド・セフト・オートなど
トップゲームの多くは、リマスターされたり他のプラットフォームでリリースされたりしながら長い寿命を保っている。しかしゲームに投入された労力が全く新しい形で実を結ぶこともある。たとえば自動運転車や、配送ドローン、その他のロボットの訓練を行っている企業たちが、実世界を模倣したシミュレーション訓練環境を提供してくれる、豊かで詳細な仮想世界を求めているのだ。

シミュレーションで可能になった進化のおかげで、小さなチームと限られた資金で超音速ジェットを構築することができたBoomといった企業の例や、NIO(以前のNextEV)といったスタートアップたちが、自動運転ソフトウェアの開発において、Grand Theft Auto V(GTA V)のようなゲームから派生した実世界環境のシミュレーションを用いることで、資金を要するより大きな技術課題に対して伍していくことが可能になって来ている。ブルームバーグの報告によれば、このアプローチはWaymoやトヨタ研究所などを含む、実世界の運転体験に対する補完を求めている企業の間で人気が高まっている。

もちろん、いくつかの欠点もある。どんな用途向けに対しても、シミュレーションは多くのことを行えるが、実世界のテストを完全に置き換えることはまだできない、最も進化したシミュレーションの中でも再現できないことが、実世界の中では起こるからだ。また、シミュレーションの中での走行距離は、ほとんどの法機関が自動運転システムの路上価値を決定する際に考慮する、ソフトウェアによる総走行距離としてはカウントされない。

もっとも驚くべきことは、ここで示されたGTA Vが、自動運転ソフトウェアのテストのために作成された二流の代替品ではないということだ。そのオープンワールドゲームデザインの中で扱われる様々なことは、それが信じられないほど進化したテストプラットフォームであることを証明している。このことが意味することは、この2つのマーケットが将来さらに緊密に連携して利用されるようになるだろうということだ。より包括的なオープンワールドゲームデザインは、真に没入感のある素晴らしいプレイ体験を求めるユーザーたちに喜ばれるだろう、そして、実世界テストの補完として同じプラットフォームのレベルアップを図る研究者たちに、より優れたシミュレーション結果をもたらすだろう。

※こちらはTech Crunchの記事を転載したものです。