毎日一生懸命仕事をして、大抵のことはそれなりにやり過ごせる“大人の余裕”があるみなさんでも、ふと「心が折れちゃった……」という瞬間はあるのでは? やりがいもあるし、楽しいけど、誰にでも仕事で疲れちゃうことはあるはず。

そこでウートピ編集部では、20代後半から30代の女性のみなさんに「頑張れなくなっちゃった時、ありますか?」という質問をぶつけてみることにしました。

みんなの「頑張れなくなった時」って、どんな時?

体育会系の上司に「頑張れ!」と言われ続けたとき

31歳・通信系企業勤務

体育会系の上司がいる職場で、大きなプロジェクトが始動する時など、ことあるごとに「頑張れ!」と言われて。

でも、そもそも「頑張る」って何なんでしょうか。もちろん、私だって、社会人として与えられたタスクをスケジュール通りにこなしたり、同僚に迷惑をかけずに物事を進めたりと自分なりに努力してやっています。頑張ること自体は、別に苦痛じゃないんです。でも、「もっともっと頑張れ!」「やろう!」「やれ!」と毎日のように上司から言われ続けるとだんだんつらくなってきて。次第に、「強要されているんだな」「耐えるしかないんだな」という気持ちが芽生えてきて、息苦しくなりました。

今は同じ業界の他社に転職し、環境を変えたので気分スッキリ。やっぱり働く仲間や環境は大事です。

超ホワイト企業に入社したとき

34歳・フリーランサー

最初に入社した会社は、とにかくブラック企業でした。パワハラ・セクハラ上司のもとで働かされ、おまけに薄給……。しかし、肉体的、精神的に苦しい環境にあっても「なんとか職歴をつけてキャリアを積もう。これを乗り越えてもっといい環境に転職しよう」というモチベーションがあったので、歯を食いしばって頑張りました。

そして無事に、業界でも有名な超ホワイト企業に転職。年収も倍近くになり、勤務時間は10時から18時、ボーナスは1回3.5ヵ月分、おまけに手取り足取り教えてくれる優しい上司に、尊敬できる優秀な同僚もいて……という夢のような環境でした。

しかし、いざ恵まれた職場に身を置くと、何のために頑張ればいいのかわからなくなってしまって。特に努力しなくてもボーナス査定にほとんど影響しないし、毎年定期昇給もあるから、「ま、のんびりするか」みたいな気分に陥ってしまいました。結局、3年ほどで独立して今はバリバリ働いています。

会社内でクーデターが起きたとき

29歳・IT企業勤務

私の場合は、27歳のときに前職の職場でクーデターが起きたときです。新しい経営陣が、創立者を追い出し、それ以来運営体制が大きく変わりました。

特に悲惨だったのは、もともと任されていた役職からおろされた人たち。そして、わたしもそのなかの一人でした。自分が任されていたポジションをおろされ、新しく上司になった人とどうしても折り合いが合わず、彼より上の上司が私を推薦しても、彼の答えは常に「NO」。

あとから聞いたんですが、当時彼は彼で環境の変化で問題を抱えて悩んでいたらしく、「彼女(私)が努力していることを本当はわかっている。ただ、僕が彼女のことを、冷静な目で見れなくなってしまった。だから、彼女のためにも、彼女は一度うちの部署から離れたほうがいい」と周囲に漏らしていたそう。

私は部署異動することになりました。結局、その1年後に私はその職場を辞めましたが、「環境が変わったことで、いろんな人の人生が変わってしまった。どう頑張っても、どうにもならないことがあるんだ」と学びました。

キャパを超えることを要求され続けたとき

33歳・IT企業勤務

どんな仕事をしていても、勉強が必要なら自分が努力すればいいし、仕事もただやるだけなら、今までやってきたよう、いつも通りに、そつなくこなせばいい。けれど、ある程度キャリアを積んで、経営者と向き合う機会だとか、マーケットと向き合うことだとか、任される仕事がどんどん大きくなってくると、どう頑張っても自分の力だけじゃどうにもならないことがあります。

例えば、社長が前日に決めたこととまったく逆の方針を次の日に言い出したり、クライアントの意向で、まとまりかけた案件をゼロの状態に戻されたり。仕事は相手ありきだし、要求が高くなればなるほど、「じゃあもういいよ!頑張れないよ!!」ってなったことがありましたね。でも、少し時間が経って落ち着くと、「そもそも仕事ってそういうものだし、人間うまくいかない時は誰にだってある。とにかく私はベストを尽くすぜ」というような心境になり、今はいつも通り頑張って働いています。

年末に1年間を振り返ったとき

34歳・広告代理店勤務

かれこれ社会人になり、10年以上も働いているとやっぱり疲れるんですよ。休憩したいんです。結婚したいし、子どもが欲しい熱も上がる。でも、「結婚したい!」と言いまくって、プライベートにのめり込む自分自身も受け入れられない。そこに追い討ちをかけるのが、煮え切らない彼氏の存在……。

そんな中、仕事で昇級すべきか迷ってしまい……。期待もされるし、正直やればできると思う。でも、いずれ結婚したいと思っているのに、「上を目指すってことは、子育てと仕事の両立とか、そういう幸せと無縁になるかも……。え、わたし本当にそうしたいんだっけ?」というような悩みが次々と浮かんでくるんです。

そして、『東京タラレバ娘』を読んで、呪いをかけられる。「あんたらの歳だとチャンスがピンチなんだよ」って。
「マジ、それーーーーホントそれーーーーー!!!」って焦るんです。

そして、すべてのリセット願望が高まる年末年始に1年間を振り返り、「昨年末と何もステータス変わってないやん自分!!!」ってハッと我に返りました。
結局、年明けにその彼とはお別れして、「よし、仕事頑張ろう」と気持ちを新たに切り替えました。今は毎日頑張ってます。

ヒアリング調査をしてみると、みなさんの「頑張れない時」のリアルな意見が聞こえてきました。きっと、多くの人が、悩んだり、ヘコんでしまって、「もう頑張れない」と感じるときはあるんです。

環境を変えた人、パートナーとの別れを選択した人、解決法はそれぞれですが、みんな共通していえることは、時が経てば、またみんな頑張り始められたということ。

今ちょうど、「もうこれ以上頑張れない……」と苦しい想いをしている人も、今は無理しなくていいのかも。毎日を淡々とこなし、時が過ぎるのを待てば、意外と、今悩んでることが、来週・再来週には解決している……なんてことも少なくないはず。時には焦らず、マイペースでいてもいいのかもしれません。

ウートピ編集部