見えぬけれどもそこにある! 真昼の金星を肉眼で見つけよう

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今年の春は話題性に富んだ天文現象がなく、星空はとても穏やか。なので、昼間の空に注目してみましょう。昼間に肉眼で見える星といえば、「太陽」と「月」。ですが、空が明るいから見えないだけで、太陽と月以外の星も、昼間の空の中にちゃんと存在しています。条件が整えば肉眼で見えることも! そのチャンスが、4月30日(日)にめぐってきます。金星が「最大光度」に達して、青空の中で輝くのです。
真昼に金星を眺めるチャンス到来!
金星は、太陽の光を反射して輝いている太陽系の惑星です。地球よりも内側を公転しながら、太陽や地球との位置関係を変化させ、月のように満ち欠けをするとともに、明るさも変化しています。地球から見て、金星がもっとも明るく見える「最大光度」のときは、青空の中でもはっきりとわかるほどです。
けれど、漠然と空を眺めているだけでは昼間の空に金星を見つけることは難しいでしょう。というのも、ガイド役となる特徴的な星の並びや星座が見えないからです。
金星を探すポイントは?
昼間の空に金星を探すには、ちょっとした予備知識とコツが必要です。私の経験から、わかりやすくてシンプルな方法をお伝えします。以下の手順で探してみてください。

(1)4月30日(日)午前9時頃、真南の空を見上げる
金星を探す時間帯は、いつでもかまわないのですが、金星が南中する頃に狙いを定めます。理由は、空を見るべき時間と方角がはっきりするから。最大光度に達する4月30日、金星が南中するのは午前9時をまわった頃。このタイミングで真南の空を見上げます。
(2)視線の高さは、げんこつ5個分から6個分の間
金星が南中する頃の高度は、55度くらい。地平線から大人のげんこつ5個分から6個分の間です。その高さを目安に探してみましょう。向かって左(東方向)には太陽がいます。金星を探すときには、太陽を直視しないように注意してください。

青空の中にぽつんと、白い粒のようなものが見えたら、それが金星です! キラキラと輝いているというよりも、白くて小さな物体のように見えるかもしれません。
私は、真昼の空に金星を探すたびに、童謡詩人・金子みすゞの作品『星とたんぽぽ』の一節を思い出します。

昼のお星はめにみえぬ。見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。
金子みすゞ『星とたんぽぽ』より引用

雲ひとつない青空の中に金星を見つけたときの感激といったら! 自分だけの星を見つけたような、あの特別な気持ちを、みなさんにも是非あじわって欲しいと思います。

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