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34万円で10年先の未来が体験できる それってお得ですよね





UEI CEO

清水亮さん

ドワンゴ起ち上げに参画し、DWANGO North America設立時は副社長。情報処理推進機構より“天才プログラマー”の称号を授与される。著書に『はじめての深層学習プログラミング』『最速の仕事術はプログラマーが知っている』ほか。

 

10年先の未来が見える それってお得ですよね



毎日2〜3時間着けて遊んでいるのが、『Holo Lens』です。日本版が出た時に即買いましたが、届いて装着した瞬間に後悔しました。とにかく使いづらい。マイクロソフトのアカウントにログインしないと何もできないし、空間上の仮想キーボードに視線の先に浮かぶポインターを合わせ、指でエアータップするんです。1時間格闘してやっとログインできました。34万円も払っていなければ、こんな苦行、我慢できないでしょうね。

 

でも、ログインしてウィンドウが表示されたら、これは面白いかもしれないなぁと。使い始めた初日は、衝撃が大きすぎて、眠れなくなるほどでした。あれはなんなんだって。凄いとかではなく、今まで体験したことがない世界なんですよ。後からじわじわと凄さが伝わってくる。VRもインパクトがあったけど、この『HoloLens』の世界は、それを凌ぐほどでした。それにVRと違って、持ち歩けます。気が付くと、目覚めたら、まずは『HoloLens』を装着するようになっていました。

今は、なんでもっと早く買わなかったんだろうと。悩む必要はまったくなかったし、今悩んでいるのは、あと2台買おうか、それとも1台だけ買い増そうか、ということですよ。

 



マイクロソフト

HoloLens Development Edition

価格:33万3800円

プロジェクションマッピングのように、現実の空間に様々な情報を表示させるAR(拡張現実)ヘッドセット。現実に存在する壁などを認識。仮想の物と現実の物とが相互に影響し合うことから、MR(複合現実)でもある。

 

『HoloLens』は、これぞWindowsという感じです。いろんなアプリ、ウィンドウが空間上に表示される。壁や床など、実際の空間を認識しているから、例えばブラウザを開けば、壁にディスプレイが貼り付けられたように表示される。だから、今の僕のオフィスには、見上げればビットコイン相場のリアルタイムチャートがあって、いたるところに佐々木希のポスターが貼ってあります。

あと、これでゲームをすると、実際の壁が崩れていって、その向こうからモンスターが出て来るような演出がされていたりもします。リアルタイムの航空機のフライト状況を表示するアプリでは、リアルなテーブルの上に立体地図が出てきて、その上を飛行機が飛び回っています。自分がいる位置を正確に把握しているから、地図や飛行機に近づけば、細部まで見られます。ゲームの複数人プレーのように、同じ空間に居れば、同じ環境が作り出されるので、地図を使って、2、3人で戦略会議をしたら面白いだろうなぁと。だから、あと2台か1台は欲しい。

そうやって、一通りのアプリを使っていくと、また壁にぶつかります。本当に面白いアプリがない。だから自分でアプリを作ろうって、週末は会社でプログラミングする。そうやって、ないなら自分で作ろう、っていう人じゃないと、買っても意味がない。たぶん使ったら怒り出すだろうなっていう使いづらさです。


「僕はやりこんでいるからできるけど、UIは本当に酷い。でも、ダメなところが多い点にも可能性を感じます。これから、どんどん改善されていくはずです」

でも、今は34万円ですが、1年以内に10万円くらいになります。ハイエンドユーザーくらいの人が買えるようになる。さらに3年後には、たぶん5万円になって、小さく軽くなる。何年後かには、スマートフォンの代わりとして使うようになっているかもしれない。そういう未来が、一直線で見えるんです。

『HoloLens』の話で終わりそうですね。ほかの仕事道具といえば、『MacBook Air』ですね。



Apple

MacBook Air

価格:12万5766円

初代機は2008年に誕生。外観はほとんど変更されることなく、現在まで続くシリーズ。清水さん所有のものは、2012年型で、USB3.0ポートが初搭載され、電源コネクターがMagSafe2に変更されたモデル。メモリーは8GB。

 

プログラムや原稿を書くのも、資料を作るのもこれ。ポイントはスターウォーズのシールです。『MacBook』だって分からないでしょ? それにスター・ウォーズって皆をポジティブな気分にさせる。仕事で人と話すときには、視界の端に見えるよう、机に置いておきます。それだけで、相手もポジティブな気分になるから、契約が引き出しやすい(笑)。そういう意味でも、頼れるビジネスツールです。


「もう5年前のモデルですが、ほとんどの仕事をこれ1台でこなせています。バッテリーがダメになったら、交換して使い続けるでしょうね」

あとは、うちが作ったUNIXのワークステーション『 DEEPstation DK-1000 』です。



UEI

DEEPstation DK-1000

実勢価格:25万円前後〜

人工知能の深層学習(ディープラーニング)に特化したワークステーション。 サードウェーブデジノス社が独自設計した、2560基のCUDAコアを搭載したGeForceGTX 1080を装備。手軽にディープラーニングを体験できる。

 

こうしたワークステーションは、通常大掛かりなものばかりですが、これは小さくて消費電力も少ないのが売りです。複数台使っていますが、VR関連や人工知能に使ったり、使い道がたくさんあるんです。

 


「UEIが販売していますが、もうバカ売れですよ(笑)。これのGPUは90℃まで上がるので、ファンも強力です。足りなければ、ファンの追加もできますよ」

 

文/河原塚英信 撮影/津田宏樹

※『デジモノステーション』2017年4月号より抜粋