脱毛症の少女「クレイジーヘア・デー」で優秀賞に(出典:https://www.instagram.com/daniellawride)

写真拡大

アメリカの学校行事で子供たちにも大人気な「クレイジーヘア・デー」をご存知だろうか。その名の通り髪を「クレイジー」なスタイルにして登校するイベントだが、髪自身をアレンジするだけではなく様々なデコレーションをあしらってユニークなデザインに仕上げるのが特徴だ。このほど「クレイジーヘア・デー」に脱毛症の7歳少女がユニークな方法で参加した。米紙『Fox 5』など複数メディアが伝えている。

米ユタ州セイラムに住むジアネッサ・ライドちゃん(7歳)は、今年の1月1日から自己免疫疾患とされる「円形脱毛症」になり髪が抜け始めた。その日、母ダニエルさんがシャワーを浴びた後のジアネッサちゃんの髪にブラシを通している時に、後頭部右側に禿げた部分があることに気付いた。その周りの部分も薄くなっており、心配したダニエルさんは娘のためにすぐに皮膚科の予約を取った。

ところが医師に診せる予約日までに、ジアネッサちゃんの髪は20日間でほとんど抜け落ちてしまったという。ダニエルさんはわずかに残ったジアネッサちゃんの髪を切ってしまうことにした。

髪が無くなったジアネッサちゃんは、頭が痒くなるからとカツラは被らずに普段はスカーフを巻いたりビーニー帽やハットを被っている。そして毎年行われる学校行事「クレイジーヘア・デー」の日がやって来た。

ジアネッサちゃんは昨年、長い髪でユニコーンをアレンジして行事に参加した。今年はアレンジしたくても髪がないのだ。そこでダニエルさんは「娘に仲間外れの気分を味わってほしくない」と思い、ウォルマートでステッカーを購入した。

そのステッカーは宝石のようにキラキラしたもので、ジアネッサちゃんがデザインを考え、ダニエルさんがジアネッサちゃんの頭にステッカーを貼りつけた。美しい花やフクロウを頭にあしらったジアネッサちゃんはとても可愛く、「クレイジーヘア・デー」当日は、クラスでも大評判となり優秀賞を貰ったそうだ。

ジアネッサちゃんが脱毛症になってすぐの頃、ダニエルさんは娘がいじめられたりしないようにと1年生のクラスで脱毛症について説明したという。髪を失ったジアネッサちゃんに酷い言葉を投げかける児童もいたようだが、ほとんどの子供たちはジアネッサちゃんを温かくサポートしている。

「脱毛症になっても髪がないという事実以外に娘の中身は何一つ変わることはありません。娘はおしゃれが好きで、ダンスや空手も大好きです」とダニエルさんは語る。母の娘を思う気持ちが、ジアネッサちゃんの眩しい笑顔に反映されているようだ。

出典:https://www.instagram.com/daniellawride
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)