約30年ぶりのブランド復活。パイオニアが高級モニターヘッドホンSE-MONITOR5を発表、実売10万円
オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパン株式会社は、バランス接続に対応した密閉型のハイレゾ対応オーバーイヤーヘッドホン「SE-MONITOR5」をパイオニアブランドで発表しました。
発売時期は5月下旬予定で、価格はオープンですが、実売10万円前後となるとしています。
「SE-MONITOR5」は、オンキヨー&パイオニア製品群の一翼を担うラインナップとして新たに投入されるヘッドホンです。同社のヘッドホンラインナップ「SE-MHR5(密閉型:2万円程度)」と「SE-MASTER1(オープン型:実売25万円前後)」比較的大きな間を埋める製品としての役割を期待されています。
「SE-MONITOR5」という製品名は、パイオニアの往年の名機「MONITOR 10」を継承するものです。既にパイオニアブランドヘッドホンでは「MASTER-1G」を継承する「SE-MASTER1」を復活させていますが、今回はシリーズ最終モデルが1985年ごろまで販売されていたMONITORシリーズの、約30年ぶりのブランド復活となります。
「SE-MONITOR5」では、プロフェッショナルの現場でのモニターヘッドホンとしてのポジションを見据えます。
今回のラインナップ拡充により、オープン型の「SE-MASTER1」をハイクラスのハイレゾ対応オープン型ヘッドホン、「SE-MONITOR5」をハイクラスのハイレゾ対応密閉型ヘッドホンと再定義したということです。
特徴としては、マグネシウム合金のハウジングとベースを採用し、不要な共振を抑制、チャンバー構造の進化などにより遮音性や音質を向上させたとうたいます。バランス接続とアンバランス接続に対応し、両タイプのヘッドホンケーブルを同梱します。
さらに、セルロースナノファイバーの振動板を採用。5Hz〜85KHzの広帯域ハイレゾ再生に対応します。セルロースナノファイバーは、最先端のバイオマス素材であり、軽量かつ高い強度を実現するのが特徴。オンキヨー&パイオニアでは、昨年発売したオンキヨーブランドのスピーカー「SC-3」に続く2例目の採用となります。
これにより、一般的なヘッドホンに採用される振動板と比較して、高音の伸びに優れ、クリアな音像と広い音場を実現するとしています。
事前に行われた試聴会では、ハイレゾ音源を内包したDAPやPCとUSB-DACに接続した再生環境にて試聴する機会が設けられました。音源は、会場に用意されたDAPと筆者所有のハイレゾ対応DAPにて行い、比較のためパイオニアのバランス接続イヤホン「SE-CH5BL」でも試聴しました。
まずはアンバランス接続(3.5φ ステレオミニプラグ)にて試聴しました。アンバランスでも十分いいじゃないか?というのが第一印象。続いてバランス接続(2.5φ バランスプラグ)で試聴。音場の広がりや明瞭度があがったかな?という気がするものの、バランス、アンバランスともにやや物足りない印象でした。
もちろん、非常にクリアで一つ一つの楽器のメリハリやきめ細かさはしっかり聞き取れ、素晴らしい仕上がりなのはわかるのですが、思い立って「SE-CH5BL」で聴き比べた時のパワフルさがDAPでは出ていない(ボリュームの大小に関係なく)という印象を強く持ちました。
ここは若干疑問が残る印象でしたが、PCオーディオ(USB-DAC接続)で試聴させてもらったところ、DAPで聞いていた時のメリハリやきめ細かさはそのままに、パワフルで満足できるサウンドが楽しめ、合点がいきました。
結果としては、ハイパワーのアンプを搭載したDAC接続で聴くのが正解なのでは?という感想になります。「SE-MONITOR5」に対して、ポータブルのDAPではパワー不足なのかもしれません。
今回DAPは単体での試聴だったため、外付けのポータブルアンプ(ポタアン)は使っていませんが、DAPで使うときは、ポタアンを併用することで魅力を引き出せると思います。
楽曲との相性も、モニターヘッドホンに恥じぬオールラウンダーに感じました。クラシックやジャズはもちろん、テクノやJ-POP、アニメ曲など、どのジャンルでもその魅力を引き出せているように感じました。
「SE-MONITOR5」では、ベロア調とレザー調の2種類のイヤーパッドを同梱。好みに合わせて交換して使用できるということです。試聴機にはベロアが装着されており、柔らかく、快適なつけ心地でした。ベロアのイヤーパッドでは柔らかく音場が広がる効果が得られ、レザーでは密着度が向上し、より低音が強調されるということです。
このように「SE-MONITOR5」は、10万円前後と高価ではありますが、実力的にはライバルと比較してもこのクラスの高級ヘッドホンとして十二分なものと感じました。10万円超クラスでは比較的少数な密閉型の製品ということもあり、ヘッドホンマニアは十二分に注目できるモデルとなりそうです。
発売時期は5月下旬予定で、価格はオープンですが、実売10万円前後となるとしています。
【ギャラリー】SE-MONITOR5 (53枚)
「SE-MONITOR5」は、オンキヨー&パイオニア製品群の一翼を担うラインナップとして新たに投入されるヘッドホンです。同社のヘッドホンラインナップ「SE-MHR5(密閉型:2万円程度)」と「SE-MASTER1(オープン型:実売25万円前後)」比較的大きな間を埋める製品としての役割を期待されています。
「SE-MONITOR5」という製品名は、パイオニアの往年の名機「MONITOR 10」を継承するものです。既にパイオニアブランドヘッドホンでは「MASTER-1G」を継承する「SE-MASTER1」を復活させていますが、今回はシリーズ最終モデルが1985年ごろまで販売されていたMONITORシリーズの、約30年ぶりのブランド復活となります。
「SE-MONITOR5」では、プロフェッショナルの現場でのモニターヘッドホンとしてのポジションを見据えます。
今回のラインナップ拡充により、オープン型の「SE-MASTER1」をハイクラスのハイレゾ対応オープン型ヘッドホン、「SE-MONITOR5」をハイクラスのハイレゾ対応密閉型ヘッドホンと再定義したということです。
特徴としては、マグネシウム合金のハウジングとベースを採用し、不要な共振を抑制、チャンバー構造の進化などにより遮音性や音質を向上させたとうたいます。バランス接続とアンバランス接続に対応し、両タイプのヘッドホンケーブルを同梱します。
さらに、セルロースナノファイバーの振動板を採用。5Hz〜85KHzの広帯域ハイレゾ再生に対応します。セルロースナノファイバーは、最先端のバイオマス素材であり、軽量かつ高い強度を実現するのが特徴。オンキヨー&パイオニアでは、昨年発売したオンキヨーブランドのスピーカー「SC-3」に続く2例目の採用となります。
これにより、一般的なヘッドホンに採用される振動板と比較して、高音の伸びに優れ、クリアな音像と広い音場を実現するとしています。
事前に行われた試聴会では、ハイレゾ音源を内包したDAPやPCとUSB-DACに接続した再生環境にて試聴する機会が設けられました。音源は、会場に用意されたDAPと筆者所有のハイレゾ対応DAPにて行い、比較のためパイオニアのバランス接続イヤホン「SE-CH5BL」でも試聴しました。
まずはアンバランス接続(3.5φ ステレオミニプラグ)にて試聴しました。アンバランスでも十分いいじゃないか?というのが第一印象。続いてバランス接続(2.5φ バランスプラグ)で試聴。音場の広がりや明瞭度があがったかな?という気がするものの、バランス、アンバランスともにやや物足りない印象でした。
もちろん、非常にクリアで一つ一つの楽器のメリハリやきめ細かさはしっかり聞き取れ、素晴らしい仕上がりなのはわかるのですが、思い立って「SE-CH5BL」で聴き比べた時のパワフルさがDAPでは出ていない(ボリュームの大小に関係なく)という印象を強く持ちました。
ここは若干疑問が残る印象でしたが、PCオーディオ(USB-DAC接続)で試聴させてもらったところ、DAPで聞いていた時のメリハリやきめ細かさはそのままに、パワフルで満足できるサウンドが楽しめ、合点がいきました。
結果としては、ハイパワーのアンプを搭載したDAC接続で聴くのが正解なのでは?という感想になります。「SE-MONITOR5」に対して、ポータブルのDAPではパワー不足なのかもしれません。
今回DAPは単体での試聴だったため、外付けのポータブルアンプ(ポタアン)は使っていませんが、DAPで使うときは、ポタアンを併用することで魅力を引き出せると思います。
楽曲との相性も、モニターヘッドホンに恥じぬオールラウンダーに感じました。クラシックやジャズはもちろん、テクノやJ-POP、アニメ曲など、どのジャンルでもその魅力を引き出せているように感じました。
「SE-MONITOR5」では、ベロア調とレザー調の2種類のイヤーパッドを同梱。好みに合わせて交換して使用できるということです。試聴機にはベロアが装着されており、柔らかく、快適なつけ心地でした。ベロアのイヤーパッドでは柔らかく音場が広がる効果が得られ、レザーでは密着度が向上し、より低音が強調されるということです。
このように「SE-MONITOR5」は、10万円前後と高価ではありますが、実力的にはライバルと比較してもこのクラスの高級ヘッドホンとして十二分なものと感じました。10万円超クラスでは比較的少数な密閉型の製品ということもあり、ヘッドホンマニアは十二分に注目できるモデルとなりそうです。