女子テニスのセレーナ・ウィリアムスと元女子体操選手のナディア・コマネチ氏のコンボ写真(2017年4月25日作成)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】先日妊娠を発表した女子テニスのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams)と、女子体操の名選手として知られるナディア・コマネチ(Nadia Comaneci)氏が、女子テニスの国別対抗戦フェドカップ(2017 Fed Cup)で「人種差別的」で「性差別的」、そして「攻撃的」な発言を行った男子テニスのレジェンド、イリ・ナスターゼ(Ilie Nastase)氏を激しく批判した。

 フェドカップでルーマニアの代表監督を務めるナスターゼ氏は、先日行われたルーマニア対英国の試合中、下品な言葉を吐いたうえに相手を罵倒して退席させられ、国際テニス連盟(ITF)によって大会から除外された。

 同氏は21日、白人男性の婚約者との間に生まれてくるセレーナの子どもに対して「(赤ん坊の)色はどんなだろうな。チョコレートミルクだな」と差別的なコメントをし、それをメディアに拾われて物議を醸した。さらに報道では、既婚者で英国の監督を務めるアン・ケタボング(Anne Keothavong)氏を誘惑したと伝えられた。

 四大大会(グランドスラム)通算23勝を誇るセレーナは、「私と生まれてくる子供にあのような差別発言を行い、私の仲間に対しても性差別をするイリ・ナスターゼ氏のような人々が社会に暮らしていることが分かり、失望しています」とコメントした。

 元世界ランク1位で四大大会(グランドスラム)通算2勝を記録している70歳のナスターゼ氏は、22日の試合で審判に暴言を吐くと、ケタボング監督と英国のエース、ジョアンナ・コンタ(Johanna Konta)を「このクソアマども」と呼んで退席を命じられた。

 五輪で4個の金メダルを獲得している35歳のセレーナは、「言葉で私を攻撃し、その憎悪で私を殺そうとしたかもしれませんが、それでも空気のように私はよみがえります」と言い放つと、「今回の問題であらゆる配慮を示してくれたITFに心から感謝します。彼らを全面的に支持します」と語った。

 一方、五輪で通算5個の金メダルを獲得した55歳のコマネチ氏も、同胞のナスターゼ氏を激しく批判し、「イリは長年の友人ですが、先日彼が行った下品で非常に攻撃的な発言について、同意や擁護はできません」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 ナスターゼ氏とともにルーマニアスポーツ界の象徴的存在として知られるコマネチ氏は、同国クルジュ(Cluj)で開催された欧州体操競技選手権(European Artistic Gymnastics Championships 2017)で「彼は本気で言ったことではない」と話し、「ルーマニア国民は誰もが、イリを愛しています。なぜなら、彼はイリだからです」と発言したと伝えられて批判を受け、その対応に追われていた。

 フェドカップで退席を命じられたにもかかわらず、ナスターゼ氏はあからさまに処分を無視して23日にコンスタンツァ(Constanta)にある会場のVIP席に足を運び、ルーマニアテニス連盟(FRT)の会長から退席を求められた。

 ところが、ナスターゼ氏の突拍子もない振る舞いはこれにとどまらず、ケタボング監督によると、同日には和解の印に同監督に花を贈ったことが明らかになった。
【翻訳編集】AFPBB News