米国で最も「イノベーティブな州」トップ10 新たなテックハブは首都

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教育や研究、ビジネスの最前線にある「テクノロジーの中心地」に移り住みたいと考えている人もいるかもしれない。事情通のミレニアル世代の若者たちによれば、その場所はいまやサンフランシスコやブルックリンではなく、彼らはすでに新しい中心地に拠点を移しているらしい。

調査会社の米ウォレットハブ(WalletHub)は先ごろ、全米50州とコロンビア特別区(首都ワシントン)について、革新的であることの指標となる18の項目ついて調査を実施、その結果に基づき作成したランキングを発表した。評価の対象としたのは、州内に所在する企業に占めるテック企業の割合、STEM(科学、テクノロジー、工学、数学)分野に専門職として従事する人の数、1人当たり研究開発費、インターネットの通信速度などだ。

最も革新的な10の州は、以下のとおりとなった。

1位:コロンビア特別区

厳密に言えば、コロンビア特別区は州ではない。だが、首都ワシントンを調査対象に加えたのは、米国の政治の中心地であるだけでなく、STEM分野の専門家が最も多く集まる場所だからだ。さらに、2020年までに関連職種の求人件数(需要)が最も多くなると予想される場所でもある。科学・工学分野の卒業生の数は全米1位だ。

インターネットの通信速度は国内最速。1人当たり研究開発費も最も多くなっている。マサチューセッツ、カリフォルニア、ユタ、ニューヨークの各州とともに、1人当たりのベンチャー・キャピタル(VC)投資額でもトップ(タイ)となった。

2位:メリーランド州

コロンビア特別区の郊外にあるからというだけではなく、ロッキード・マーチンやディスカバリー・コミュニケーションズなどの企業の拠点であることが、この州が2位に入った理由だ。科学・工学分野の卒業生の数でも全米2位、所在する企業に占めるテック系企業の割合でも2位だ。

3位:マサチューセッツ州

軍需製品メーカー、レイセオン(Raytheon)と、マサチューセッツ工科大学(卒業生に占める起業家の数が非常に多い)があるマサチューセッツ州は、3位にランクインした。1人当たりのVC投資額でも1位(タイ)だった。

4位:カリフォルニア州

アップルやグーグル、フェイスブックなどシリコンバレーの大手テック系企業の本拠地だが、税制面の「優しさ」で評価が低く、49位だったことが大きく影響した。予想外と思われる順位になったが、1人当たりのVC投資額では1位(タイ)だ。

5位:コロラド州

州都デンバーにスタートアップ企業が多いことが、5位にランクインした主な理由だ。中学生の数学と科学の成績では1位だった。ただ、科学に関する知識のスコアが24位と振るわなかった。

6位:ワシントン州

この州を6位に押し上げたのは、アマゾンやマイクロソフトをはじめとする数多くの革新的リーダーの存在だ。STEM分野の専門家の数では2位、2020年までのSTEM関連職の需要見通しでは3位、科学・工学分野の卒業生の数でも3位と、複数の重要な指標で高いスコアを獲得した。だが、意外なことにインターネットの通信速度では10位だった。

7位:バージニア州

州内に所在する企業に占めるテック系企業の割合が最も高いのは、バージニア州だ。2020年までのSTEM関連職の需要見通しでは2位だった。

8位:ユタ州

科学分野での能力の高さで知られるユタ州は、8位にランクインした。1人当たりのVC投資額では、前出の他州とともに1位(タイ)となった。

9位:コネチカット州

ゼネラル・エレクトリックやゼロックスなどの企業が本社を置くコネチカット州は、税制面の「優しさ」で43位と低評価にとどまった。同州の評価を押し上げたのは、1人当たりの研究開発支出(6位)と、住民10万人当たりの発明特許の取得件数(6位)だ。

10位:ニューハンプシャー州

ニューハンプシャー州は工学と技術開発を専門とする企業が多いことで知られている。そのほか、インターネットを利用できる世帯の割合で1位となった。