Factoryのカフェ空間。コワーカーはフリーアドレスな多彩な空間をその都度選んで仕事ができる

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ベルリンは年に500のスタートアップが生まれ、その成長指数は世界一、コワーキングスペースの保有率で世界3位の都市です。世界の投資家を唸らせ、一気に世界を駆け巡るソーシャルアプリの数々は、世界中から集まる起業家たちによって生み出されます。シリコンバレーが減速する中、なぜベルリンがスタートアップの聖地となったのか。その核心をレポートします。

スタートアップ×デジタル経済

 スタートアップとは、会社を起業しただけではなく、すでにベンチャーキャピタルなどからの投資を確保し、飛躍的な成長が期待される新興企業を指します。米国では大きな収益に向かう段階の企業をStartupと呼び、新興の起業家はUp-startsと呼んで区別されています。Startup Europeが作成するマッピングによれば、現在EU全域で82万を超えるスタートアップが登録されており、450万人の従業員と総収入で4260億ユーロ(約50兆7000億円)、総資金調達は360億ユーロ(約4兆2857億円)に及びます。

 2016年に注目を集めたベルリン発のスタートアップは、グローバルな成功に向かう新世代が中心です。ユーザーによる吹き替え「自撮り」動画を作成するバイラルビデオ・メッセージングアプリDubsmashは、2016年、欧州29ヵ国のApp Storeで第1位となり、一気に900万ユーロ(約10億7000万円)の資金調達を成し遂げました。EU圏内のマルチモーダル旅行予約システムGoEuroは、欧州に広がる3万2000もの鉄道とバス、207の空港を結び、世界120ヵ国、3000万人のユーザーに支持され、7600万ドル(約84億円)の資金調達を達成しています。

 週に10通りのレシピを開発し、新鮮な食材を配達してフードロスを削減する料理レシピ+食材調達アプリMarley Spoonは、発売後間もなく2億7500万ドル(約305億5000万円)の資金を調達しました。ドイツ、英国、オランダ、ベルギー、オーストラリア、米国の260万世帯に食材を配達し、現在、米国の料理家マーサ・スチュワートとのコラボによって、Martha & Marley Spoonブランドがスタートし、全米進出を成功させています。

 しかし、そもそもなぜベルリンなのでしょうか。今、欧州のみならず世界の起業家、若者がベルリンを目指します。ベルリンのスタートアップとは、急成長が期待される企業だけでなく、これから成功を手にしようとする起業家精神にも適用される言葉なのです。

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