18日、うららかな春の訪れとともに新年度をスタートさせた日本では、電車内での痴漢事件が相次いでいる。痴漢行為を疑われた男性が線路に立ち入って逃走を図り、大幅な運行遅延につながる事件まで出てきている。写真は痴漢行為防止を呼びかけるポスター。

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2017年4月18日、うららかな春の訪れとともに新年度をスタートさせた日本では、電車内での痴漢事件が相次いでいる。痴漢行為を疑われた男性が線路に立ち入って逃走を図り、大幅な運行遅延につながる事件まで出てきている。台湾のニュースメディア・風伝媒が伝えた。

17日、東京のJR埼京線新宿駅で事件は起きた。30代とみられる男性は、車内で痴漢行為を働いたとして被害者によって同駅で下車させられるも、事情を聞きつけた駅員を尻目に線路上へ飛び降りた。そのまま逃走したため、警視庁は行方を追っているという。JR東日本の発表では、この事件によって同駅全線で計28本の遅延が発生し、乗客2万7000人に影響した。13日には、JR総武線の両国駅でも同様の逃走事件が発生している。

こうした痴漢がらみの事件は、3〜4月でにわかに増加。東京都ではおよそ20万人の通勤に影響したという。痴漢行為を疑われた乗客が線路へ飛び降りて逃走する事件も、同様に頻発している。こちらのほうは電車の一時運行停止を招くため、及ぼす影響もより大きくなる。最悪の場合は、死亡事故につながるケースも。過去には、線路から川に転落したり(2001年、JR御茶ノ水駅)、線路上で電車にはねられたりした(2003年、JR上野駅)事故がある。ちなみに、痴漢行為は強制わいせつ罪、あるいは迷惑防止条例違反、線路への立ち入りは鉄道営業法違反とされる犯罪行為だ。

警察庁の発表によると、日本では年間数千件の痴漢事件が発生している。特にこうした事件が頻発する東京の新宿駅・池袋駅・渋谷駅周辺には、女性警官をつねに配置して痴漢被害に対応しているほどだ。ただし、痴漢事件は犯行時間が非常に短時間になることが多く、また、たいへん混雑した車両内で発生することが多いため、誤認や冤罪(えんざい)の可能性は否定できない。2007年には、こうした冤罪事件の存在を社会に問う映画「それでもボクはやってない」(周防正行監督)が公開されている。また、痴漢えん罪事件を専門に扱う弁護士もいるという。

このほど連続して発生した事件の被疑者はいずれも行方がわかっていない。また、彼らが実際に痴漢行為に及んだかどうかは未確認だ。しかし、全国痴漢冤罪合同弁護団の団長を務めた経験のある秋山賢三氏は、「逃げることは最もしてはいけない行為」とする。逃走の際に周囲の人にぶつかって転倒させるなどした場合には、傷害罪に問われる可能性もあると指摘している。(翻訳・編集/愛玉)