こんにちは。家計再生コンサルタントの横山光昭です。

最近、よく目にするようになった、デビットカードの広告。ただ、名前は知っていても、クレジットカードとの違いや使い方、利便性などを理解している人は、現金払いが中心の日本では、まだ少ないようです。

そこで今回は、クレジットカードのように見えるけれど、少し違う、デビッドカードの賢い使い方についてご紹介します。

横山光昭(よこやま・みつあき)
kakei_yokoyama_prof.jpgマイエフピー代表取締役、家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。お金の使い方そのものを改善する独自のプログラムで、これまで1万人以上の赤字家計を再生。書籍・雑誌の執筆や講演も多く手掛け、「はじめての人のための3000円投資生活」は40万部を超え、著書累計は205万部。公式サイト


まず、デビットカードの特徴を理解しよう


デビットカードが日本で初めて登場したのは、2000年にスタートした「J-Debit」。金融機関が発行したキャッシュカードだけで国内の利用可能な店舗で買い物と支払いができ、利用代金が即時に口座から引き落とされる仕組みです。

最近よく見るデビットカードは、VISAやJCB、Masterなどクレジットカードの国際ブランドが付いたタイプ。"ブランドデビットカード"と呼んだりもします。一番の特徴は、クレジットカードの後払いとは異なり、預金口座と紐づいているので、利用と同時に即時決済されること。さらに、カード番号が発行されているので、ECサイトや海外でも利用できることです。2006年にVISAが付いたデビットカードが登場し、2014年にJCBが参入すると、普及が加速しはじめました。

主な特徴は以下の通りです。

使ったその場で利用代金が口座から引き落とされる。スマホアプリやネットで利用履歴や口座残高をすぐに確認できる。VISAやJCBなどで支払いができる店舗で24時間365日、利用が可能。海外での利用も可能。ATMで現地通貨の引き出しもできる。利用可能枠は口座残高内。残高はスマホアプリやネットですぐに確認できる。カード番号が発行されるので、ECサイトでも使える。ポイントやキャッシュバックなどの特典がある。利用通知メールや不正利用補償など、セキュリティがしっかりしている。

口座から現金を引き出す手間や手数料のムダがなく買い物ができるので、日本に多い現金主義の方でも安心して利用できる決済方法の1つだと思います。


なぜ、デビットカードを使うべきなのか?


ブランドデビットカードがクレジットカードと比べて良い点は、おサイフ代わりに現金感覚で利用できるところです。米国のようなカード社会では、即時決済のブランドデビットカードをおサイフ代わりの普段使いに。クレジットカードは、計画的な分割払いなどの後払いで利用する、というように用途別で使い分けています。世界におけるVISAの取り扱いの比率を見ると、デビットカードが57%、クレジットカードが43%と、デビットカードの方が多く利用されています。

たしかにクレジットカード払いは便利ですが、後払いなので安易に買い物ができ、ムダ遣いにつながる場合があります。その点、ブランドデビットカードは、自分の口座残額内でしか利用できず、支払明細がすぐに記録・確認でき、お金の管理がわかりやすいので、家計管理に役立てることができます。

また最近、即時決済ができる、プリペイド型のデビッドカードも登場しています。Suicaのような電子マネーと使い方が似ていて、口座や現金からチャージした金額の範囲内で利用でき、VISAやJCB、Masterのクレジットカードブランドが付いているので、国内外の幅広いお店、ECサイトで使えます。口座からの引き落としではないので、毎月、自分で利用額の上限を決めてチャージすれば、ムダ使いをさらに予防しながらお小遣いの管理ができます。


貯蓄につながる? デビットカードの効果


ブランドデビットカードは自分の口座残高が、プリペイド型のデビットカードはチャージ残高が利用限度額になるので、借金をつくることはほとんどありません。残高不足になると、カードが使えない状態になるだけです。そのため、常に口座の残高に敏感になり、余裕をもってお金を預け入れておきたいと考えるようになります。

その意味では、貯蓄をつくる行動を自然にとれるようになるメリットがあると思います。少なくとも、口座の残高を意識する習慣がつくので、自分のお金を把握することはできていることになるからです。また、支出記録が、いつでもネットやスマホアプリで確認できるので、支出明細の振り返りがいつでも気軽にできます。

今はさまざまな電子マネーが登場し便利に利用できていますが、ブランドデビットカードはその中でも利用しやすく、残高もわかりやすく、現金に近い支払いツールです。仮に、決済口座が同じで、複数のブランドデビットカードを使う場合は、コンビニやスーパーなど日常的な買い物用、1万円を超えるイレギュラーな買い物用など、それぞれに役割や利用上のルールを自分なりに決めることが、ムダのないお金の使い方につながり、便利で賢い活用法だと思います。

自分のお金を把握しながら無理なく使えるデビットカードは、間違いなく普段使いに便利なカードと言えます。家計のやりくりが随分と楽になるので、皆さんもぜひ1枚つくってみませんか。


(横山光昭)
Photo by Shutterstock.


【家計の見直し連載】
家計を見直すときに行うべき、3つのポイント1万人超の赤字家計を再生した専門家が教える、貯蓄体質になるための家計節約術家計再生のプロが語る「30代からはじめる、楽しくお金を貯める方法」「ふるさと納税」で賢く節税する方法ボーナスの減り方でわかる、家計の良好度と正しい使い方新年から家計簿をはじめるメリット&知っておくべき5つの法則 2017年は、ドラッグストアのレシートを捨てないのが節約につながる! 生命保険を見直すために知っておくべきポイント3つ 生活インフラの契約を1つの会社でまとめると、家計の節約・快適につながるのか?