コニカミノルタブースのイメージ(コニカミノルタの発表資料より)

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 ドイツ北部のハノーバーで産業見本市が開幕した。インターネットによる産業の最適化を実現する「インダストリー4.0」を推進してきたドイツは、今回の産業見本市において、日本や中国をはじめとする国際団体間における規格化の協調を目指している。「協働ロボット」、「スマート家電」など最新のテクノロジーも展示、国別ではドイツからは2500社、中国から1300社が出展、日本からはコニカミノルタなど36社が参加している。

 コニカミノルタは光学、画像処理のコア技術を活かしたデバイスなどを用いて、製造業務の効率化と品質向上を可能にするソリューションを紹介する。日立製作所は欧米の法人が人工知能技術、人型ロボットなどを展示、他には川崎重工業や横河電機も参加している。

 ここ数年の展示会における注目株は、人と同じ空間で動作する「協働ロボット」だ。独ボッシュ社が展示する産業用ロボットは、ロボットと人間が柵などで隔てられることなく、共同作業することを前提に設計されている。人間の隣で単純作業をアシストするため、生産ラインの柔軟性を高めてくれるのだ。

 当初の期待に比べると革新の滞りが指摘される「スマート家電」も見所である。これまで中国、韓国をはじめとするアジア勢は積極的にスマート家電の多機能、高機能化をアピールしてきた。韓国のサムソン電子などは、冷蔵庫の大型扉に大画面のタッチパネル液晶ディスプレイを搭載、その場でネット購入を促すなど冷蔵庫がハブになるという提案を行う。一方で欧州メーカーは「さりげない実装」をアピール。大型生活家電においては、インターネット対応であるかどうか分からないノーマルな見映えで、通常の家電と変わらないシンプルなデザインを強調してきた。今回の展示ではさらなるテクノロジーの進歩が期待できる。

 この分野にて存在感を発揮しているのが中国である。政府主導で「中国製造2025」を掲げてIoTをはじめとした製造業の技術革新に邁進。昨今の「品質の担保が粗い」、「慢性的な熟練労働者不足」という悪評を打ち払うべく、テクノロジーと融和した生産革新に取り組んでいる。国家主導により即決即断できるビジネス文化が、IoT市場の早期成長を後押しするとの見方があり、世界中のITベンダーから期待されているのだ。

 ドイツはヨーロッパ経済において技術産業の主導的役割を成してきた。日本のように代理店や問屋を通さずに直接販売するのが原則であるために、サプライヤーとバイヤーが出会うこうした見本市が欧州市場には必要不可欠なのだ。「インダストリー4.0」など、製造業の革新を主導する本場ドイツの産業見本市だけに、その動向には注目である。今回の見本市は4月24日から28日まで開催される。