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1983年にマンチェスターで結成、1996年の解散までに発表した正規アルバムはたった2枚。にも関わらず、解散後も90年代以降のUKロックシーンに計り知れない影響を及ぼし続けた伝説のロックバンド、ザ・ストーン・ローゼズ。2011年に再結成を果たして以来、日本のファンに切望されていた彼らの22年ぶりとなる単独来日公演が、4月21・22日に日本武道館にてついに実現した。

【ライブレポート】

オープニングの「I Wanna Be Adored」からラストの「I Am the Resurrection」まで、ここ日本での過去最高のパフォーマンスと、過去最高のセットリストによって、彼らのカムバックを祝福する最高の一夜となったのが、ザ・ストーン・ローゼズの22年ぶりの単独来日、完全ソールドアウトで迎えた22年ぶりの武道館公演の初日だった。

ローゼズは再結成後、すでに2回の来日(2012年のフジ・ロック、2013年のSONICMANIA)を果たしている。しかし今回の武道館が特別だったのは、彼らが昨年「All For One」「Beautiful Thing」と2曲の新曲をリリースしたことで、2010年代の現役バンドとして立つ自負と自信を取り戻したステージだった点だろう。

実際、過去4回の来日と比べても、イアンのボーカル、ジョン、レニ、マニのプレイヤビリティ共に間違いなく今回がベストだったし、どこまでもリリカルでポップな王道メロディと、ぶっ飛んだ規格外のリズムとグルーヴが融合した「Sally Sinnamon」「Waterfall」のようなナンバーが面白いほどパーフェクトに決まっていった今回のライブには、『ザ・ストーン・ローゼズ』期の彼らの理屈や理論を超えた魅力が、初めて目の前で具体的に解明されていくような興奮があった。

「Begging You」「Fools Gold」、そして「Love Spreads」と、中盤から後半にかけてのグルーヴチューンの主役はジョン・スクワイアだった。『セカンド・カミング』時代のライブでは大仰かつ長大なプレイでバンドから浮き上がってしまっていたジョンのギターが、タイトに締めるべきパートはとことん小回りでソリッドに、そしてソロで牽引すべきパートではワウを効かせまくってとことんダイナミックにと硬軟自在、まさに「All For One」で歌われた「みんなはひとりのために、ひとりはみんなのために」精神を象徴するプレイでバンドに溶け込んでいく。

そんなジョンのギターと、全編を通して安定したバンドの要であるマニのベース、そしてとことん自由でフリーキーなようでいて、実はローゼズの破天荒なグルーヴを包括する役割を果たしているレニのドラムスが渾然一体となる興奮、これは本当にローゼズのライブでしか味わえないものだ。

ちなみに前半は驚くほど音程が安定したボーカルでバンドを引っ張っていたイアンが、バンドの演奏の白熱と自身のテンションの急上昇と反比例するように、後半はどんどん音を外し始めてくのには笑ってしまったが、それでもいったん軌道に乗ったローゼズのアンサンブルは無敵、彼らのがっちり噛み合った団結は二度と崩れなかった。

ローゼズ随一のシンガロングアンセム「Made Of Stone」、「次のレディースに捧げるよ」とイアンが言って始まった「She Bangs the Drums」とフィナーレに向けてファンフレンドリーな楽曲が立て続けにプレイされ、ラストはもちろんこの曲「I Am the Resurrection」! 会場は2階席の上段まで総立ちとなっての大合唱! バンドケミストリーの復活を果たしたローゼズの喜びと、それを見届けた私たちファンの興奮の入り交じった最高の幕切れだった。

TEXT BY 粉川しの

PHOTO BY Mitch Ikeda ※ライブ写真

<セットリスト>

I Wanna Be Adored

Elephant Stone

Sally Cinnamon

Mersey Paradise

(Song for My) Sugar Spun Sister

Bye Bye Badman

Shoot You Down

Begging You

Waterfall

Don’t Stop

Elizabeth My Dear

Fools Gold

All for One

Love Spreads

Made of Stone

She Bangs the Drums

Breaking into Heaven

This Is the One

I Am the Resurrection

ザ・ストーン・ローゼズ 日本OFFICIAL WEBSITE

http://www.sonymusic.co.jp/artist/TheStoneRoses/




PHOTO BY Pennie Smith