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日常的にダイエットに励んでいる人ならば、体重が落ちた後に再び増える「リバウンド」を一度は経験したことがあるだろう。ダイエットにリバウンドはつきものである以上、1度や2度なら仕方ない。ただ、何度も体重の増減を繰り返しており、かつその際の増減の幅が大きい場合はちょっと気をつけた方がいいかもしれない。

海外のさまざまなニュースを伝える「MailOnline」にこのほど、「短期間に体重の増減を繰り返すことと疾病リスクの関係」に関するコラムが掲載された。一定期間内に約3.6kg〜約4.5kg(8〜10ポンド)の体重の増減を繰り返すと、心臓発作や脳卒中のリスクが高まる可能性があるという。

かねてより、肥満気味の心臓病患者は、体重の増減を繰り返すことの危険性が指摘されていた。一方で、ヨーヨーのように体重がプラスにもマイナスにも揺れ動く「ヨーヨーダイエット」は、心臓に問題のない人にとっても健康的ではないとも考えられている。すなわち、太り気味でも安定した体重を保っていた方が、減量してはリバウンドを繰り返す方よりも健康的であるかもしれないのだ。

今回の研究の主任研究者であり、ニューヨーク大学の心臓病専門医のスリパル・バンガロレ医師は「減量したら、体重が減ったところで維持しなさい」という一般的なアドバイスを提唱する。

今回報告された調査の内容は、体重の変化の原因を明らかにしなかった研究に関わった約9,500人の患者を分析するというものだった。体重の変化幅が最大だった1,900人を調べたところ、そのうち37%が研究期間中に死亡、もしくは死に至らない心臓まひや脳卒中、その他の心臓疾患に罹患していた。比較対象として体重の変化幅が最小だった1,900人の罹患率を調べると、22%だったという。

最もリスクが高かったのは平均4年間で10ポンド(約4.5kg)の体重増減があり、最もリスクが低いのは4年間で2ポンド(0.9kg)未満だった。死亡者は約500人いたが、「体重増減の幅が最大」のグループにおいては、他のグループよりも死者が出るケースがよくみられたとのこと。

ただ、ノースウェスタン大学メディカルスクール心臓学主任のクライド・ヤンシー医師は、ヨーヨーのような体重の増減がどのように害を引き起こしているかに関する明確な生物学的説明はなく、単なる偶然かもしれないと指摘。そのうえで「心臓に優しい生活習慣こそ心臓疾患の予防と治療になるのです」と語っている。

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○記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)

米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。

(杉田米行)