韓国政府と地方自治体は、中国のTHAAD報復で打撃を受けた観光業界の再生のため、中国以外の国と韓国国内からの観光客の誘致に積極的に乗り出した。外国人観光客全体に占める中国人の割合を昨年の47%から35%まで下げる計画だ。写真は仁川空港。

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2017年4月23日、韓国・聯合ニュースによると、韓国政府と地方自治体は、中国の高高度防衛ミサイル(THAAD)報復で打撃を受けた観光業界の再生のため、中国以外の国と韓国国内からの観光客の誘致に積極的に乗り出した。外国人観光客全体に占める中国人の割合を昨年の47%から35%まで下げる計画だ。

中国政府が先月中旬から韓国団体ツアーの販売禁止措置を下した後、韓国観光業界は打撃を受けている。今年3月2日から4月20日までに済州島を訪れた中国人観光客は約9万4000人で、前年同期から73.6%減少した。一方で、今年1月1日から4月20日までに済州島を訪れたすべての観光客は、韓国国内からの観光客の増加に支えられ、前年同期から2.3%増加している。済州道政府は国内観光客の誘致に積極的に乗り出しており、道内の宿泊施設の宿泊料や観光地の入場料などが割引となるグランドセールを開催し、仁川・金浦空港、地下鉄、バスなど首都圏を中心にPRに力を入れている。

先月28日からは台湾の格安航空会社、タイガーエアが済州便を週2便運航するようになり、6月からは週4便に回数を増やす予定だ。韓国の格安航空会社、ティーウェイ航空も済州と大阪を結ぶ直行便を6月から毎日運航する。済州道庁の関係者は「今後も日本やタイなどの定期直行便を追加し、海外現地マーケティングも強化する」としている。

韓国政府も国内観光市場を多様化するために東南アジアの観光客のビザ要件を緩和する。済州島を訪問するために仁川・金海空港から乗り換えする東南アジアの団体観光客はビザなしで5日間滞在することができるようになる。また、シンガポール、ベトナム、日本、インドで韓国の文化や観光をPRするイベントを開催し、併せて企業のインセンティブ観光を増やすために団体観光支援も拡大する。

昨年の訪韓外国人観光客に占める中国人観光客の割合は47%だった。政府はこうした施策を通じてその割合を35%まで下げる計画だ。文化体育観光部の劉東勲(ユ・ドンフン)第2次官は「中国の報復措置が年末までに緩和されない場合、韓国全体で中国人観光客が昨年より半分程度減少するとみられる。中国人観光客の減少分を他の国の観光客で相殺させる計画だ」とし、「全体の訪韓外国人観光客は昨年より200万人程度減少するとみられるが、今回の危機は中国市場への依存度を下げる体質改善の重要な契機になるだろう」と説明している。(翻訳・編集/柳川)