Q:新聞の記事で、男性は2人に1人ががんになると知りました。しかも、臓器によって生存率は大きく異なるとか。膵臓がんの場合、生存率が最も低く、5年で10人中9人が亡くなるそうです。助かる可能性が高いがんについては、がん検診を受けたいと思います。どの臓器の検診を優先的に受けたらよいでしょうか。(50歳・生花商)

 A:大腸がんや胃がんは、男性なら生涯で約10人に1人はかかりますが、5年生存率は8割近くに上ります。しかし、発見時に転移があったり、周囲へ広がっていたりすると、助からないこともあり、そういったケースが2割を占めています。5年生存率が高い、これらのがんで死ぬのはもったいないとも言えます。
 大腸がんなら、便潜血を2日間続けて調べ、その結果が陽性なら大腸カメラを行い、早期発見が可能です。また、胃がんは胃カメラで早期発見が可能です。

●大腸、胃、肺がんはお勧め
 また、同様に肺がんも、男性なら生涯で10人に1人はかかります。5年生存率は5割を切りますが、言い換えるとそれは、5割の人は5年以上生存しているということですし、全体の3割の人は10年生きています。
 肺がんの場合も、無症状の段階に発見することが生存率のアップにつながります。胸部のレントゲン検査だけで発見できるし、この検査は胃カメラや大腸カメラより簡単なのでこれもお勧めの理由です。
 治療法について少し付け加えると、大腸がんは、早期なら大腸カメラで切除できるし、大きくても腹腔鏡手術で取れることが多く、術後も開腹手術よりずっと楽で傷も痛みません。胃がんも同様、早期なら胃カメラで切除でき、腹腔鏡での手術が主流です。
 肺がんは手術できればよいですが、そうではない場合も多く、従来は辛い抗がん剤治療になることが多かったのです。しかし現在は、オプジーボ薬が肺がんに保険適応されたことで、希望を持てる時代になりました。
 がんをいたずらに恐がることはありませんが、ご質問の方はがん年齢です。できる範囲で予防策を講じるとよいでしょう。

牧典彦氏(小山病院院長)
自律神経免疫療法(刺絡)や加圧トレーニング、温熱療法、オゾン療法など保険診療の枠に捕われずベストな治療を実践。小山病院(大阪市東住吉区)院長。