あなたはシーツをどれくらいの頻度で洗濯していますか?枕カバーや掛け布団のカバーは?え?気がつくとワンシーズン???
気になるけれど、なかなか人に聞けませんよね。寝具のお手入れを、まとめて友野さんに教えてもらいました。

シーツの交換は1週間に1回が基本です

Suits読者のみなさん、忙しい毎日を送っていらっしゃるかと思います。でも快眠と健やかな日々のために、シーツや枕カバーなどの類は、せめて1週間に一度、替えていただきたい!

特に花粉症、鼻炎アレルギーの方こそ、こまめに交換してください。もちろん、花粉が飛んでいる時期は、洗濯したシーツやカバーは外干しにせず、部屋干しが良いでしょう。それだけでも、寝るときのリラックス感や安心感が変わります。

ところで、みなさん、マットレスのお手入れはどうしていますか? 案外、忘れられているのですが、マットレスもホコリやカビ、ダニの死骸の温床ですよ。 

マットレスのカビやダニの繁殖を防ぐためには、第一に、カビやダニの栄養源となる汚れを取り去ること。まず、シーツやパッド、カバーをすべて外し、掃除機を丹念にかけましょう。掃除機の吸引力にもよりますが、マットレスの奥に潜んだホコリ、ダニを吸い取るためには「強モード」が必要です。強いほど吸い取ってくれますが、吸引力だけに頼ると生地を傷める可能性もあるので気をつけてください。

 マットレスの位置、ローテーションのススメ

マットレスの、いつも寝ている部分に汚れや汗はたまりやすいので、その部分にカビやダニが繁殖しやすくなります。これを防ぐためには、たとえば1週間に一度、シーツを取り替えるときについでに裏返したり、頭と足の向きを変えたりして定期的にローテーションしてください。こうすることで汚れや湿気を一か所にためず分散することができますし、裏面にも風を通してあげることができます。

日本には梅雨があるので、湿気対策も必要です。マットレスの構造と材質によって通気性は異なります。コイル構造のマットレスは通気性に優れ、ウレタン素材も比較的いいですが、衛生面を保つためにはやはりケアが欠かせません。

湿気対策としては、やはり太陽の光で干すのがいちばんです。マットレス、ベッドに敷きっぱなしになっていませんか?花粉症対策とは両立しないのですが、できれば花粉の季節を避け、3か月に一度くらいは日光に当てるようにしてください。出来ない場合は、扇風機を利用するなどの方法で部屋の湿気を取ると良いでしょう。

ちょっとめんどうかもしれませんが、起きたらマットレスを立てておくのも有効な湿気対策です。ずっとベッドや床にベターと寝せておくより、通気性がよくなります。忙しい朝にそこまでできない!という方は、掛け布団だけは畳んでおきましょう。私も以前は、起きたら掛け布団をマットレスの上にきれいにセットしていましたが、それだと湿気がこもってしまいますからね! 

ただ、マットレスのお手入れ方法は種類によりますので、お使いのマットレスの説明書きをよく読んでくださいね。また、「10年以上同じマットレスを使っている」というような方は、そろそろ新しいマットレスを新調するタイミングかも。

マットレスは眠っている身体の92%もの体重を支え続けてくれる、重要なアイテムです。昼間の体重を支え続ける靴は、靴ずれしたり、底がヘタってきたら直したり買い替えたりしますよね? マットレス「身体を支える」という意味において、靴と同じです。自分にピッタリ合ったものを選びましょう。

シーツ、週一で替えてますか?



■賢人のまとめ
シーツやカバー類の交換は1週間に1回を目標に。マットレスのお手入れも忘れずに。シーツ交換の際、裏返したり方向を変えたりするなどして、通気性を保ちましょう。

■プロフィール

睡眠の賢人 友野なお

睡眠を改善したことにより体質改善に成功した経験から、睡眠を専門的に研究。
科学でわかるねむりの環境・空間ラボ主宰。著書に『やすみかたの教科書』(主婦の友社)など。