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■どんなクルマ?

「小さくゴルフのようだ」

1975年の発表以来、ポロには以下の言葉が付きまとう。

「小さいゴルフのようだ」

これはこのクルマに対する最大の賛辞であり、同時に同等の欠点だとも言える。

高質感、信頼性、経済性の代名詞とも言える、象徴的なあのクルマの小さいバージョンで、しかもよく売れていうこのクルマのどこに不備があるのだろうとあなたは不思議に思うだろう。

しかし時間が経つと、ポロのみならず、ほかのクルマも変わりゆくのだ。

ポロは、コーナーリングの楽しみやステアリングの感触を気にする向きに好感されるフォード・フィエスタ、ミニ3ドア・ハッチ、そして、マツダ2に後塵を拝している。

だからといって、フォルクスワーゲンの財務担当者は、取り乱したりはしていない。

ポロは、今でも独立したモデルであるし、利益率を非常に確保しがたい市場でありながら、それを確保している。

それだけに、フォルクスワーゲンは、6世代目のポロの開発にあたり、成功の方程式を変えてでも進化させようとしているのか、そこに興味があるのだ。

■どんな感じ?

まずはエンジンの話から

今回のロケ地は南アフリカ。2台のプロトタイプを持ち込んで行われる車両テストの最終ステージに参加した。

プロトタイプといえども、われわれは評決に関しては自信がある。なぜなら、ポロと同じMQB A0プラットフォームを使用する新型セアト・イビーザで、かなりの手応えを得ているからだ。

テストにはお馴染みの75psの1.0ℓ3気筒エンジンと95psのTSIターボ・エンジンが用意された。

どちらについても悪い印象はほとんど受けないし、滑らかな5速マニュアル・トランスミッションも伴って、よい進化を遂げている。

TSIはエントリー・レベルのターボ・エンジンであるが、高回転を多用しなければとても造り込みの行き届いたエンジンだと感じる。

ちなみに導入当初は、
・1.0ℓガソリン・エンジン
・高出力2.0ℓガソリン・エンジン
・1.6ℓディーゼル・エンジン
を取り揃えるとのことだ。

どこをとっても「高品質」

悪路において、大きな突き上げがあった時、いなしが十分でなく衝撃がキャビンに到達するケースが見受けられたが、ほとんどの突き上げは上手く処理している。

高速域でポロは、素晴らしい安定をみせ、しっかりとした操舵性と応答性をもったステアリングを持ってすれば、コーナーの入り口に差し掛かった時に不安になることは皆無だ。

インテリアはどうだろう。キャビンの静粛性はよく、質感は高く、そして配置もよく考えられている(この段階では偽装が施されていたため、真偽のほどは定かではないが、T-Rocで採用される色彩豊かなダッシュボードが採用されるかもしれない)。

さらに驚かされるのは、広い車内空間である。

このクルマの数字を並べてみると、全長4053mm、全幅1751mm、全高1446mm、そしてホイールベースは2564mmである。

ちなみに現行モデルは、それぞれ3972mm、1682mm、1543mm、2470mm。

リア・シートには大人が2人座るスペースが十分あり、トランク・スペースに関しても同じことが言えるだろう。

■「買い」か?

またしても「パーフェクトな選択肢」

高質感、信頼性、経済性のみならず、新型ポロはちょっとホットでさえある。

「小さいゴルフのようだ」という言葉が、これまで以上に似合ってしまうのである。

ただ、今回は「小さい」の強調は不要。たいして小さくない。むしろ大きい。

フォルクスワーゲンはこれを反省すべきだろうか? カスタマーは大きくなったことに不満をいうだろうか?

少なくとも、この手のクルマのなかでは、またしてもパーフェクトな選択肢であるのは間違いない。

これだけの出来を持ってすれば、競合さえも恐れるに足りないのではないだろうか。

フォルクスワーゲン・ポロ・プロトタイプ

■エンジン 直列3気筒999ccターボ・ガソリン 
■最高出力 75ps 
■ギアボックス 5速マニュアル