役者魂を見せ付ける

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 マーティン・スコセッシが製作総指揮を務め、実在するアメリカ人プロボクサーの壮絶な復活劇を描く「ビニー 信じる男」で実在のトレーナーに扮したアーロン・エッカートが、過酷な役作りについて語った。

 「セッション」で知られるマイルズ・テラーが、体脂肪率を6パーセントにまで落として不屈のボクサーになりきったことも話題だが、「ダークナイト」「ハドソン川の奇跡」のエッカートも負けてはいない。マイク・タイソンを育て上げた伝説的トレーナー、ケビン・ルーニーを演じるため、約18キロもの増量に加えて頭をそり上げ、驚異的な変身ぶりを見せつけている。

 エッカートは、肉体改造について「精神にも、新陳代謝にもよくない。でも、役作りのためにはよいんだ。彼のそのときの心境に入っていけるから」と役者魂を感じさせる持論を披露。「彼(ケビン)はとても落ち込み、酒に浸っていた。ギャンブルもやっていた。だから僕も、自分をああいう状態に持っていくのはよかったんだ」と自身を追い込んだことで、キャラクターの精神状態により近づけたと自信を見せる。

 本作の撮影終了から1カ月と3週間後には別作品の撮影に入るため、すぐに体重を戻したというが「役者にとって肉体はツールだ。だからやらなきゃいけない。そしてその価値はあった。問題は、肌がたるんじゃったことだね。シワもできた。太って肌が張り詰めて、その後やせたからこうなるんだ。でも、かまわない。アクション映画をやったときにできる傷跡みたいなものさ」と“仕事人精神”をにじませている。

 「ビニー 信じる男」は、交通事故で首を骨折しひん死の重傷を負ってしまった世界チャンピオンのビニー(テラー)が、ケビンを猛説得して命がけで王座奪還を目指すさまを描く。「マネー・ゲーム」を手がけたベン・ヤンガーが監督と脚本を兼任した。7月から全国公開。