「IDF2016」の基調講演のようす。これがIDFのラストステージとなった

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相次ぐ買収で
大胆に進める二度目の業態変更

 インテルが開発者向けに毎年開催してきた「インテル・ディベロッパー・フォーラム(IDF)」 を取りやめるという。すでに今年も8月半ばにサンフランシスコ市内のモスコーニ・センターでの開催が予定されていたが、これもキャンセルになる。

 夏から秋にかけて、シリコンバレーはテクノロジー関連のカンファレンスが続くが、その中でもIDFはある意味その核になるようなイベントだった。いつも同社のチップ開発の現状が共有される場になっており、コンピュータ業界関係者全体にとって「勉強」にもなる機会だったと言っていいだろう。

 ただ、最近はその規模がかなり縮小されていた。同時に、メインのキーノートで語られる内容も、核心のチップ開発の進捗報告よりは一般消費者の関心に近いIoT、VR、AIといった内容にシフトしていた。そうした先端テクノロジーのためのソリューション企業に変わるというメッセージを、どんどん強くするようになっていたのだ。

 このシフトは、インテルにとっては必須のものだったと言える。同社はかつて半導体メモリからCPUの会社へと業態を変えたことがあった。そのCPUにおいて同社は、パーソナルコンピュータの盛り上がりと共に売り上げを大きく伸ばしたのだが、すでにテクノロジーの主舞台は、パーソナルコンピュータを離れて、スマートフォンやタブレットなどのモバイルやクラウドに移行している。

 しかし、今回のインテルは早期にそうした変化を捉えることができなかった。同社は、マイクロソフトと共に、パーソナルコンピュータ時代の巨人が次のモバイルの波に乗り遅れた例として取りざたされることになってしまったのだ。

 今回、約20年来続けてきたIDF開催を中止する理由について、インテルは「わが社はPC中心的な企業からデータ中心的な企業へ変貌を遂げている」と述べている。そして、AI 、FPGA(プログラムの書き換えが可能なIC)、IoT、ワイヤレス通信、自動車などの新しい領域へ重心を移していると説明する。

 実際、自動車は自動走行車の時代になると、設計のためにもサービスのためにもデータがキーとなる。「自動走行車は車輪に載ったデータセンター」というのは、同社ブライアン・クルザニッチCEOの表現だ。この領域への進出を強化するために、インテルは先ごろ、イスラエルの「モバイルアイ」という会社を150億ドル近い価格で買収した。モバイルアイは、現在各社で実験が進む自動走行車の「目」にも相当する技術を提供している会社だ。

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