誰でもできる?する前に知っておきたい「献血」の基礎知識

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新薬が続々と発表されるなど、医療は日々目まぐるしく進歩しています。これほどの進歩を見せる医療の世界でも未だに人工的に作れないもの、それが血液です。

今回は意外と知らない“献血”の基本についてご紹介したいと思います。

献血された血液は何に使われる?

東京都福祉保健局(平成26年)の調べによると、献血による血液は、怪我などの外因性の治療に使われるのは2.8%とごくわずか。実際には85.2%が病気の治療に輸血や血液製剤として使われているそうです。

中でも多くを占めているのが“ガン”の治療。1日約3,000人ものガン患者さんが血液を必要としています。

血液製剤に加工されても、長期保存は困難

献血された血液は必要な治療に応じて色んな血液製剤に加工して使われますが、生きた細胞から作られるため、長期保存ができないという事情があります。例えば、血小板産生低下による血小板減少症などに使用される“血小板製剤”は4日ほど、慢性貧血、外科手術後の輸血などに使用される“赤血球製剤”は採血後21日などです。

献血された血液は冷凍などして長期保存できるものだと思っている人も少なくありませんが、こうして見てみると、思った以上に短いですよね。

献血って誰でもできる?

献血をするためには、まず自分が献血できるかどうかの判断基準を知ることが必要。献血には全血献血と成分献血の二種類があり、成分献血とは血液中の血漿や血小板だけを献血するもので、その他の成分は体に戻されます。

最も望まれるのが400mlの全血献血なのですが、実はこれは男女とも50kg以上の体重がないとできません。200mlの全血献血または成分献血なら男性45kg、女性40kg以上あれば可能です。

この他にも病気や服用している薬によっては献血ができない場合もありますし、3日以内に抜歯や歯石除去などを行った場合や、予防接種を受けてから一定期間内である場合、ピアスを空けて1〜6ヶ月以内であったり、4週間以内に海外から帰国した場合などは献血が不可とされます。これも献血をする人と輸血を受ける人の健康を守るための条件です。

献血の前には問診や血圧、貧血の心配がないかなどの検査もきちんとしてくれるので、不安がある場合にはこのときに相談するといいでしょう。

平成6年には661万人いた献血者が、平成27年には491万人にまで減少しています。しかし治療で血液が必要な人が減っているわけではないので、身近なボランティアとして、初めての方も献血にチャレンジしてみませんか?

【参考】

※ あなたもご協力を!命が救える身近なボランティア「献血」 - 政府広報オンライン

【画像】

※ IvanRiver / Shutterstock

【筆者略歴】

佐々木 さゆり

長年の医療業界での経験や40垳採未梁慮海鮴犬し、延べ3万人を超える人の心と体の健康に携わる。総合栄養学・身体機能等を学べる「予防医療指導士」のテキスト監修者でもある。著書は「本当は怖いデスクワーク」