<フジサンケイレディスクラシック 最終日◇23日◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(6,367ヤード・パー72)>
一時は5人がトップに並ぶ大混戦となった「フジサンケイレディス」。最後に笑ったのはトータル12アンダーまで伸ばした吉田弓美子だった。
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首位タイから出た吉田はいきなり連続ボギーを叩くも、4番、5番と連続バーディでカムバック。背中痛はこの日もひかず、棄権も頭をよぎったがキャディからの励ましもあり「ひたすら前を向いて頑張ろう」とこらえた。
そうして5人がトップタイで迎えたサンデーバックナインで吉田が魅せる。11番パー3でピンに絡めて抜け出すと、12番では左奥25ヤードを直接沈めてチップインバーディ。さらに1つ重ねて迎えた17番パー3では、ティショットでグリーンを捉えられず「神様は簡単に勝たせてくれない」とパーパットを13m残したが、「2パットのボギーで良い」と寄せに行ったパットが決まり、背中痛を忘れるほどのガッツポーズ。勝負を決定づけた。
これで「中京テレビ・ブリヂストンレディス」以来となる2年ぶりの通算6勝目。栄冠を掴むまでに乗り越えたのは背中痛だけではなかった。
それは去年の後半戦ごろから出た“心の病”。「ゴルフ場に足を運ぶことが出来なくなってしまったんです」。クラブを持つ手が震えショットもままならない。「どうしちゃったんだろう。ゴルフは大好きなのに…」。
様子を見ていた両親から「少しゴルフから離れて見たら?」と勧められたこともあり、一度ツアーからは離れて家の近くの精神科の病院に通院。もう一度ゴルフと向き合えるようにリハビリに努めた。
加えて川満陽香理ら仲間の助けもあり、何とか最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」で復帰。兄にバッグを担いでもらうなどサポートしてもらいながら一歩目を踏み出すと、翌週に行われた4大ツアー対抗戦「THE QUEENS presented by KOWA」に日本ツアー代表として出場。そこには、さらに前を向けるきっかけがあった。
「2日目に堀琴音ちゃんとタッグ(フォアボールダブルス)を組んだのですが、その時に彼女のゴルフは常にアグレッシブに攻めていくプレースタイルで。私の好きなゴルフだなって見てました」。その瞬間、頭をよぎった。「私、ゴルフを好きだって思えてる!」。
加えて通常のトーナメントと異なりチーム戦ということも「1年ツアーを引っ張ってきたメンバーと一丸となって戦って面白いなって思えた。前向きになれました」。こうして少しずつ、でも確かに一歩ずつ良い方向へと向かい、今年の開幕戦を迎えることができた。
「こうしてゴルフができていることがとても嬉しい。人生は一度きり。その一度でゴルフというスポーツと出会えて、またこれからもゴルフと歩んでいこうと思えたことが何よりも幸せです」。明るい笑顔を取り戻したツアーの元気印は、照れ臭そうにはにかんだ。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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