トヨタ自動車(以下トヨタ)が今年2月15日から国内で発売した、2代目となるプリウスPHVは、発売後1ヶ月間で月間目標台数の5倍となる約12,500台を受注するなど、大きく販売台数を伸ばしています。

米国では昨年一足先に「プリウス Prime(プライム)」として発売されており、今年の4月12日には「ワールドグリーンカー」に選出されました。

同車の国内価格帯は「S」グレード(326万円)から最高グレードの「Aプレミアム」グレード(422万円)までとなっていますが、米国では「プラス」「プレミアム」「アドバンスド」の3グレードで展開しており、装備内容の差別化等により、27,100ドル(約300万円)〜33,100ドル(約360万円)と、国内向けよりも安価な設定になっています。

しかも4,500ドルの連邦税額控除を受けれるため、実質22,600ドル(約250万円)から手に入る計算。

トヨタが「プリウス Prime」をプリウスHV(23,475ドル〜)よりも購入しやすい価格設定にしているのは、米カリフォルニア州など10州において、今秋販売する2018年モデルからHVがZEV(Zero Emission Vehicle)認定の対象外となることから、販売の主力をPHVに移行させる狙いがあるためとみられます。

日本では、ZEVのような新車販売における電動車販売比率に関する規制が無いことから、主役はあくまでハイブリッドですが、米国市場では状況が異なるという訳です。

また、同社が燃料電池車「FCV」と平行して、EV開発を加速させる方針を打ち出したのは、水素供給ステーションの整備遅れや、中国政府による新エネルギー車政策でEV開発ニーズが高まっていることが背景にあるようです。

同社はこれまでハイブリッド、PHV、FCVと、駆動用バッテリーへの依存度が低い実用的なエコカーから順次開発を進めてきました。

EVについては、複雑な機構が伴うハイブリッド車を世界に先駆けて実用化したトヨタにとって、技術面では比較的難易度が低いことから、航続距離を左右するバッテリーの性能向上や、充電インフラが充実するタイミングを見計らっていたきらいがあります。

ようやくEV開発の必要条件が揃った今、同社は2020年の東京五輪を目標に、TNGAプラットフォームをベースにした本格的なEVの投入を予定 しているようで、プリウスPHV以降の電動化に向けた動きについても大いに注目されます。

(Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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