邦題が「ブランカとギター弾き」に決定 (C)2015-ALL Rights Reserved Dorje Film

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 長谷井宏紀監督が、日本人として初めてベネチア国際映画祭を擁するベネチア・ビエンナーレから出資を得て、長編映画デビューを飾った「Blanka」が、「ブランカとギター弾き」の邦題で今夏に公開されることが決定した。写真家としても活動する長谷井監督は、浅野忠信が出演したセルゲイ・ボドロフ監督作「モンゴル」やテレビドラマ「ロング・グッドバイ」でスチール撮影を担当。親交の深い浅野から「長編映画デビューおめでとう! 沢山の面白い話を聞いているので、早く皆さんに見てもらってどんどん撮って下さい!」と激励のメッセージが届いている。

 第72回ベネチア国際映画祭ではマジックランタン賞とソッリーゾ・ディベルソ賞の2冠を達成した本作は、マニラのスラムを舞台に“お母さんをお金で買う”ことを思いついた孤児の少女ブランカが、盲目のギター弾き・ピーターと協力して、得意な歌でお金を稼ごうとする様を描く。ブランカ役を演じたのは、“YouTubeの歌姫”として国内外で人気を集めていたフィリピンのサイデル・ガブテロ。心の琴線に触れる美しい歌声を披露し、演技初挑戦ながら圧倒的な存在感を放っている。

 本作を鑑賞した浅野は「ブランカという少女の辿り着いた一つの愛の形に涙が止まらなかった」と激賞。長谷井監督が短編「GODOG」でグランプリを獲得したセルビアの映画祭「Kustendorf International Film and Music Festival」を主催し、「アンダーグラウンド(1995)」「ジプシーのとき」「黒猫・白猫」などで知られるエミール・クストリッツァ監督も「強く心に響き、私を幸せにした。なんて美しい映画だろう!」と太鼓判を押している。

 「映画に国境なんてない。僕らはいつかは誰もが子どもだった、そしていつの日か大人になった。僕が子どもだった頃、どうして戦争なんかがあるんだろうと不思議に思っていたけど、それから数十年経った今も、何も変わらない。僕は子供だった頃の世界を感じる純粋な思いを捨てたくないし大人になって見つけたこともある」という思いを抱いていた長谷井監督。出演者の大半を路上でスカウトした本作を「路上に生きる子どもの視点を借りて、力強く生きる子ども達と楽しんでつくった」と明かし、日本公開決定を喜んでいる。

 「ブランカとギター弾き」は、今夏から東京・シネスイッチ銀座ほか全国順次公開。