身体の内部の状態が目に現れる (Fotolia)

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 『目は魂の窓』というように、目は心と身体の状態を表します。米国ペニシルベニア大学・ペレルマン医学部(Perelman School of Medicine at the University of Pennsylvania)の眼科医ハーマン(Deborah Herrmann)医師によれば、目と体の中枢神経は連結しており、目に違和感がある時は、身体に重大な病気が潜んでいる可能性があるといいます。

 健康に関するウェブサイト「prevention」は、目に違和感がある時に疑われる5つの病気について記事を掲載しています。

 1. 高コレステロール症

 高コレステロール症に罹ると、一時的に目が見えなくなったり、カーテンで前を遮られるような感覚に陥ることがあります。それは、頸動脈の血管が塞がり、目の血液の流れが悪くなったために起こる症状です。また、角膜の側に老年の輪(arcus senilis)が形成されたり、目に痛みを感じることもあります。黄色いコレステロールの沈殿物がまぶたや目の周囲に付着し、黄色腫になる可能性もあります。

  2. 糖尿病

 糖尿病が黄斑部浮腫と糖尿病性網膜症をもたらすため、視力が低下し、変視症〈へんししょう〉という、物が歪んで見える症状が現れることもあり、進行すると網膜剥離を引き起こすことがあります。また、糖尿病患者の40%は緑内障に、60%は白内障に罹りやすくなるというデータもあります。糖尿病予備軍とすでに糖尿病に罹っている人は、定期的に目の検査を受けましょう。

 3. 甲状腺障害

 甲状腺は頚部にある内分泌腺で、代謝を調節する働きがあります。異常が現れると、目の筋肉が腫れたりまします。グレーヴス病(Graves'disease)は甲状腺の自己抗体によって甲状腺が瀰漫(びまん)性に腫大する自己免疫疾患で、瞼を縮小させるため、健康な時に比べ目が大きく見えます。また、瞼が縮小することにより、目の保湿機能が衰え、ドライアイを引き起こします。しかし、早めに治療をすれば、1カ月ほどで回復することもあります。

 4. 脳卒中

 脳卒中に罹ると失明することがあります。視力を失う場合は、たいてい片目ですが、両目の視力を失ってしまう人もいます。目の神経にダメージを与えるため、複視になることもあります。高血圧症あるいは循環器疾患を患っていると、これらの病により網膜の血管が塞がることによって網膜閉塞症になることもあります。脳卒中に罹った場合は直ちに受診しましょう。

 5. 自己免疫疾患

 まぶたが下がる(眼瞼下垂)といった症状は目の周りの筋力の低下によって引き起こされます。これには自己免疫疾患の一つである重症筋無力症によるものがあり、目のブドウ膜炎は自己免疫疾患の関節リュウマチや膠原病によるものです。また、数日から数週間にわたり顕著な違和感があり、それが特に眼球を回す時や目の周辺に痛みが出る等といった症状が現れた場合は、多発性硬化症である可能性もあります。

(翻訳編集・真子)