ドル・円為替、4月22日の動きとポイント

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 4月21日3:00(すべて日本時間)につけた1ドル109円49銭が最高値であった。そこからはドルが徐々に売られていき、21:30ごろには1ドル108円98銭と109円を下回り、4月22日0:00ごろには1ドル108円94銭、2:10ごろにも1ドル108円88銭と円高の傾向が高まっている。しかし3:00に突如ドル買いが盛んになり、109円を上回って今週の市場がクローズした。どのような経緯なのだろうか。

 4月23日にはフランス大統領選の第1回目投票がある。中道派のマクロン氏が勝つようであれば市場は荒れないだろう。問題は極右のルペン氏が勝つかどうかだ。ここのリスク回避で円が買われている傾向がある。

 アメリカ経済はどうだろうか。4月21日22:45に発表された4月製造業PMI速報値は予想を下回る52.8だった。予想の53.7どころか3月の53.3よりも低い。23:00には3月中古住宅販売件数が発表された。こちらは2月の547万戸や予想の560万戸を上回る571万戸だった。これは2007年2月以来の高い数値だ。しかしドルが思ったように買われることはなかった。むしろ売りが強まり0:00には109円を割ったのである。重要度の低い経済指標では市場に影響を与えることが難しくなっている。

 ドル売りの傾向には、利上げについてのコメントが大きく影響を及ぼしている。23:10ごろにカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が「次回利上げは大局的に重要ではない」と発表した。22日0:20ごろにはフィッシャーFRB副議長が「今年の利上げの回数への見方は変わらない」と発表。これがドル売りに拍車をかけた。

 米政府がその流れに待ったをかける。1:30ごろにムニューシン財務長官が「税制改革はかなり近い」と発表。それでもドル売りは止まらない。2:57にトランプ大統領が「税制改革は来週発表予定である」とコメントすると、市場は大きく反応し、1ドル109円32銭まで上がった。その後「4月26日に税制改革を発表する」と述べたが、ここからは市場の反応は薄い。

 利上げに対する期待が薄まった代わりに税制改革への期待が高まっている。来週には1月から3月までのGDP速報値も発表される。経済状況の改善と政策の推進によってドルはさらに買われることになるのだろうか。来週は有事にも備えなければならない。サプライズによって為替相場は大きく左右されるので注意が必要だ。