今季リーグ戦初先発の川崎フロンターレMF三好康児

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[4.21 J1第8節 川崎F2-2清水 等々力]

 20歳の若武者は今季リーグ初先発でゴールを演出。川崎フロンターレMF三好康児は存分に持ち味を発揮して、存在感を示した。

 今季初先発ということもあり、「スタートからどんどんゴールを狙って、チームが勝つために自分の良いところを出していこうと思っていた」と積極的な姿勢で序盤からゴールを脅かす。前半26分にはMF中村憲剛のパスを受けてPA外から、さらに同30分には相手のパスミスを拾ってドリブルでPA内に運んで左足でシュートを狙ったが、ともにゴールマウスを捉えることができなかった。

「自分としても行けると思って試合に入っているし、そういったイメージの中でやっていた」。両チーム最多となる5本のシュートはゴールに結び付かなかったものの、アシストで魅せる。後半17分、右サイドでボールを受けて切り返すと、「阿部くんが良い位置を取っていた」と左足の正確なクロスでMF阿部浩之の得点をお膳立て。さらに同28分には、同じく右サイドから左足のクロスをFW小林悠に届けると、ゴール前で粘った小林のアシストからMF中村憲剛の得点が生まれた。

 同じ形からの得点演出に「自分が右(サイド)で持って切り返したときは顔を上げやすいし、そのタイミングで動いてくれれば、ボールを出せる意識は常にある。そこは自分の特長」と胸を張ると、「それだけでなく、縦に行くところと使い分けられれば、相手にも分からずにいろいろな形で攻撃ができる」と、さらに引き出しを増やしていこうとしている。

 チームは後半アディショナルタイムの失点で2-2の同点に追い付かれ、自身も無得点に終わったことで「勝たないといけない試合だったし、自分もチャンスがいっぱいあったので決め切る力が必要だった」と厳しい表情を浮かべる。しかし一方で「なかなか出場機会がなかったし、チームが連戦の中で自分はフレッシュな状態だったので、違いを見せないといけなかった。チームの結果がすべてだけど、ポジションを奪うためにも、この試合でどれだけできるかが大事だったので、自分としてはそういう意気込みは出せたと思う」と定位置奪取のために弾みとなる一戦だったと振り返った。

(取材・文 折戸岳彦)
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