20日、韓国・朝鮮日報は、韓国の住宅街で救急車のサイレンに対する苦情が相次いでいる実態を伝えた。写真は韓国の救急車。

写真拡大

2017年4月20日、韓国・朝鮮日報は、韓国の住宅街で救急車のサイレンに対する苦情が相次いでいる実態を伝えた。

韓国南部の都市・光州(クァンジュ)市内には住宅街近くに大病院が2カ所ある一角があり、サイレンを鳴らして走る救急車が多いことから、近隣住民から「サイレンの音のせいで夜中に目が覚める」などの苦情が多く寄せられていた。そこで、区役所が2〜3カ月前から「ここは住宅街です。救急車両のサイレン音量を少しだけ小さくしてください」と書いた横断幕を設置したところ、サイレンの騒音被害は大きく減ったという。

しかし住民からの苦情を意識し過ぎて、一刻を争う救急患者を乗せた救急車がサイレンを鳴らせないという副作用も生じている。同市救急隊員のキムさんは「道路が渋滞した場合、サイレンを鳴らして避けてもらうしかないが、横断幕の設置以降、出動時にサイレンを鳴らすのにも周りの顔色をうかがわなくてはならない」と話した。

サイレン問題は光州市に限ったことではない。 昨年1年間でソウル市のコールセンターに寄せられたサイレン苦情は300件を超えるという。そのため全国の消防本部では、救急車のサイレンを国土交通部の許可基準である90〜120デシベルを超えないよう教育している。また、昨年7月からは緊急以外の状況で無断でサイレンを鳴らして摘発された場合、4万〜7万ウォン(約3800〜6700円)の罰金が課されるようになった。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは、苦情を寄せた住民への批判の声が相次いでいる。コメント欄には「こういう住宅街には救急車を送らないようにしよう。なんでこんなことも理解できないの?」「もし自分が救急車に乗るような状況になったらどうするつもり?本当に自分勝手だ」といった声のほか、「区役所も区役所。横断幕を掛けるなんて何を考えてるの?」「汚い世界だな」「さすがヘル朝鮮(地獄のような韓国)。世界のどこに『夜うるさいからサイレンを小さくしろ』という国がある?」など自治体や国民に対する怒りの声が並んだ。

また「うちのベランダから消防署が見える。私は近くにある消防署のおかげで安心できる」とサイレンに理解を示すコメントや、「救急患者の移送中は、不便かもしれないけどサイレンを理解してもらいたい。使命感を持って現場を駆け回る私としては、区役所の横断幕はどうかと思う。利己的な社会の風潮が残念だ」と強い使命感を持った現職の消防士からのコメントもみられた。(翻訳・編集/松村)