台湾政府海巡署は19日、台湾の所管海域に侵入して違法操業したとして2月に身柄を拘束した中国漁船船長と乗組員を同日釈放したと発表した。乗組員らには摘発に暴力的に抵抗したとして罰金が追加され340万台湾ドル余りが科せられた。写真は台中。

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中華民国行政院(台湾政府)海巡署は19日、台湾の所管海域に侵入して違法操業したとして2月4日に身柄を拘束した中国漁船船長と乗組員を同日釈放したと発表した。乗組員らには摘発に暴力的に抵抗したとして罰金が追加され、340万台湾ドル(1220万円)余りが科せられた。

台湾メディアの自由時報などによると、漁船に乗り組んでいたのは13人。海巡署によると、船長を含む5人が30〜40メートルものケーブルやガスボンベを使って検査に抵抗した。漁船は最終的には拿捕(だほ)され、13人は台中市内で身柄を拘束された。漁船に積まれていた水産物2トンは海に放棄された。

乗組員全員に対して台湾側が所管する海域に大陸の船舶の無断侵入を禁止する「両岸人民関係条例」が適用され、罰金計300万台湾ドル(約1080万円)が、さらに抵抗した5人に対しては公務執行妨害で1人当たり9万1000台湾ドル(約33万円)が科された。

自由時報によると、漁船を所有する会社が罰金を支払ったため、台湾側は乗組員全員を釈放することにした。乗組員らは返却された漁船に乗り出航。海巡署の巡視船が付き添い、漁船を台湾側海域から「追い出した」という。

台湾の周辺海域では中国漁船による違法操業がしばしば発生しており、台湾側は取り締まりを強化している。停船命令に従わない漁船に対しては、高圧放水といった強硬措置を用いる場合もある。(翻訳・編集/入越)