貿易収支、16年度は6年ぶりに黒字、東日本大震災後初めて

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 財務省が20日発表した貿易統計(速報)によると、16年度の貿易収支は4兆69億円の黒字となった。貿易収支が黒字となるのは、2011年度以来6年ぶりのこと。輸出額は前年度比3.5%減の71兆5,247億円、輸入額は同10.2%減の67兆5,179億円で、輸出額が2年連続で前年割れとなったが、輸入額も同10.2%減と大きく前年を下回り、結果として差引額は黒字となった。東日本大震災により原子力発電所が停止したことで火力発電所用の燃料輸入が増加し、2011年度以降、貿易赤字が続いていた。16年度が黒字に転じた背景には、世界的な原油安が続いたこと、円高の影響で輸入額が減少したことが大きく影響している。

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 16年度の輸出額における対前年比減少品目は、「自動車」(前年比6.3%減)、「鉄鋼」(同13.3%減)、「有機化合物」(同12.8%減)等。一方、輸入額の減少品目は「液化天然ガス」(同26.6%減)「原粗油」(同16.1%減)、「石油製品」(同28.1%減)等で、原油安の影響による原粗油、石油製品の輸入額の減少幅が大きかった。

 地域別の貿易動向を見ていくと、対アメリカ貿易は、輸出額が前年度比6.5%減の14兆1,187億円、輸入額が同4.9%減の7兆4,892億円で、差引6兆6,294億円の黒字となった。ただ黒字幅は同8.2%減となり、前年度比減となるのは5年ぶりのこと。「液化石油ガス」の大幅輸入増が影響した。

 対中国貿易は、輸出額が前年度比1.3%減の12兆8,347億円、輸入額が同10.6%減の17兆549億円で、差引4兆2,202億円の赤字となった。ただ赤字幅は同30.4%減となり、6年ぶりに縮小した。「自動車の部分品」の輸出額が同14.8%増と好調。輸入では「衣類・同付属品」、「電算機類(含周辺機器)」、「半導体等電子部品」が前年度比減となった。

 対EU貿易は、輸出額が前年度比1.5減の7兆9,794億円、輸入額が同7.1%減の8兆1,148億円で、差引1,354億円の赤字となった。5年連続の赤字となったが、赤字幅は同78.5%減と大きく縮小した。「自動車の部分品」の輸出が同10.6%増となる一方、「自動車」の輸入が同7.0%増となった。