「BPO」公式サイトより

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 放送における言論・表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、放送への苦情や放送倫理の問題に対応する、第三者の機関・BPO(放送倫理・番組向上機構)。

 そのBPOが、素直にうなずけるご意見もあれば、思わず首をかしげたくなってしまうご意見も、「これはツッコミ待ちなのかな?」という珍意見も寄せられることで定評のある、「2017年3月に視聴者から寄せられた意見」を公開したので、紹介してみたい。

 目立ったのはやはり、「3.11」――東日本大震災関連の報道のあり方に関するご意見。このページではちょっと珍しいなと思えるほどの長文を掲載していたほか、相変わらず各種バラエティー番組に関する苦情のご意見が多かったが、おたぽる的に注目したいのは何といっても次のご意見。

「未成年の設定だと思われるアニメキャラクターが、子どもを作ったかのような発言をしていた。子どもも見ている時間帯の番組としては不適切ではないか。」――このご意見は『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』を指しているのでは、という声がネット上では多い。

 MBS制作、TBS系各局によるアニメ放送枠“日5”最後の放送作品となった『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』は、視聴率こそ低迷したものの、W主人公の三日月・オーガス、オルガ・イツカの2人をはじめとする主要キャラクターも容赦なく死を迎えるハードなドラマでそれなりに話題に。

 そしてこの「子どもを作ったかのような発言をしていた」というご意見はおそらく、第47話「生け贄」にてヒロインの1人・アトラによる「クーデリアさんも作りましょう! 一緒に! 三日月の赤ちゃん!」というセリフを指しているのだろう。

 公式サイトでしっかりキャラクターの年齢が記されているわけではないが、三日月とアトラは15〜16歳、クーデリアは16〜17歳と思われるし、三日月とアトラの2人は周囲の同年代と思しきキャラと比べて小柄・童顔でさらに幼く見える。

 とはいえ、戦うことしかできなかった少年兵たちの運命を描いてきた『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』。三日月は超不利な戦況の中で戦いを強いられ、前述のとおり最終話で戦死しているが、三日月がアトラとの間に設けた新しい命が希望になったのだ……というようなクライマックスを迎えたことを考えると、子どもを作ったシーン自体を描写しているわけではないのだからいいじゃねえか、と思うのだが……。

 なお、放送開始間もない15年11月にも、これは『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』のことでは? と思えるご意見が寄せられており、約1年5カ月ぶり2度目のBPO登場となってしまった。

「2017年3月に視聴者から寄せられた意見」で、アニメ・ゲームの内容に関するご意見は、おそらくこの一件のみ。

 だが、「ディズニー映画の放送は、『ノーカット』としきりに事前告知していたが、エンディングの内容にがっかりした。エンドロールは早送りにされ、子ども達の歌声が出ていた。それだけならまだしも、テレビ局の社員が歌っている。番宣も流れている。なんだかわからないが、芸人も出ていた(後略)」という、各地で大批判を招いたフジテレビの『アナと雪の女王』のお粗末なオリジナルエンディング放送事件に関するご意見も。

 また「甲子園の選抜高校野球の報道で、特定の学校に関する扱いが異常だと思う。注目選手がいるというのは理解できるが、あたかもその学校が負けて残念であるかのような報道はやり過ぎではないか(後略)」という、こちらも各地で批判を招いたNHKのベテランアナウンサーによるあまりに一方的な実況に関するご意見も見受けられた。

 そのほか、「(略)WBCの野球中継で、試合が延長して長時間放送になった。これにより番組の放送開始が大幅に遅れてしまい、番組予約がきかず、私は見ることができなかった。プロレスファンにとっては初めての企画で、どうしても見たかった。野球中継が延長することは容易に予想がつくことではないのか。番組編成に大いに疑問が残る」というご意見も。

 3月12日に行われた「2017 ワールド・ベースボール・クラシック」、第2次ラウンドの日本対オランダ戦は延長11回までもつれ込む大熱戦に。ところが試合開始が19時でありながら、放送終了予定は20時58分と、何か違う競技と勘違いしていたのでは? と疑ってしまう編成となっていたのだ。もちろん日本対オランダ戦の放送は伸びに伸び、結局『プロレス総選挙』の放送開始は結局2時間半以上も遅れるというハメに。

 録画予約しておいて翌日見ればいいだろという気もするのだが、プロレスファンは激怒、野球ファンも微妙に肩身の狭い思いをしただけに、ご意見のとおり「疑問が残る」、この謎編成をしてのけてしまったテレビ朝日には猛省してもらいたいところだ。