Inc.:職場で問題が起きる前にそれを防ぐことができれば、すばらしいですよね。けれどもそんなことは、未来が見える水晶玉でもない限り、不可能に思えます。現代のビジネスは信じられないスピードで動いているので、新しい状況に適切に対処し適応できるかどうかは成功を左右します。それでも、現代の優れたビジネスリーダーたちは、問題の発生を未然に防ぐことに最大限の努力を払っています。

さいわい、問題の予測と防止のために、誰でも実行できるいくつかの対策があります。これらを使って、仕事の能力と効率を高めましょう。ビジネスの未来を占う水晶玉がなくても、以下の7つのヒントを参考にすれば、まるで水晶玉を持っているかのような効果を発揮します。

効果的なコミュニケーション


透明性の高いコミュニケーションは、いくつかの点で、あなたのチームと組織全体に大きな恩恵をもたらします。第一に、水面下で何が進行しているかがわかっていれば、従業員や同僚は次に来る変化に備えることができます。会社で新しいプロジェクトを立ち上げたり、新しい機能やアプリをリリースしたりする際には、少しでも事前情報が得られると大いに役立ちます。あらかじめ変化を予想していれば、そのぶん落ち着いて対応でき、適切な備えにより多くの時間をかけられるのです。


フィードバックを求める


適切なコミュニケーションの利点は、何かの出来事や変化を前もって予告してくれることだけではありません。建設的なフィードバックにもつながります。現場の従業員たちは、管理職や経営者が直接目にしないような組織の側面に接しています。ですから、従業員の意見を取り入れることは、全体の利益にとって重要なことなのです。従業員との対話の際には、外交的な手腕を発揮しましょう。中立のスタンスをとり、リラックスした様子で率直に話をすれば、誰もが誠実に議論に応じてくれるはずです。


失敗から学び、新しい解決策をつくりだす


歴史はしばしば繰り返します。けれども、ビジネスの世界で成功するには、過去の過ちから学ぶことが欠かせません。大切なのは、過去のトラブルや失敗、およびそれらがどう解決されたかを記憶しておくことです。ときとして、現在起きている、または今後起こりそうな問題の答えが、過去に起こった問題の答えと似ている場合があります。各種の問題解決におけるキーパーソンを常に把握しておきましょう。今後同様の問題が起きた時に、彼らが重要な役割を果たす可能性が大いにあります。また、そもそも問題が起きるのを防ぎたい場合にも頼りになるでしょう。


コラボレーションを奨励する


多くの組織は、従来型の企業モデルに留まっています。それでうまくいく企業もあるかもしれませんが、現代のビジネスリーダーの多くは、従来とは異なる、よりフラットな組織を選択しています。従業員や部署を分断しがちな縦割り構造を崩すことで、自分の仕事がほかの人たちにどう影響するのかを、組織の全員が把握しやすくなるのです。その結果、従業員たちは、自分の判断の結果をより慎重に考慮するようになります。所属する部署の外から情報を得ることは、将来起こりうる問題を見つけるうえでも役立ちます。


仮説を立てる


問題を未然に防ぐ能力を鍛える優れた方法の1つが、仮説を立てて考えることです。特定の判断について、それがもたらす結果を想像し、そこからどんな問題が発生するかを考えてみてください。効果的な予測を立てられるかどうかは、今ある情報を分析し、それを将来起こりうることに当てはめる能力にかかっています。未来を正確に予測することは不可能ですが、ビジネスの世界では、既知の変動要素をじっくりと検証し、過去の教訓を生かすことで、未来が少しだけ予測しやすくなるのです。


徹底的にテストする


新製品の発売、最新アプリのリリース、マーケティングアプローチの変更、あるいは何かの技術アップグレードなど、どんな仕事に追われている場合でも、成功を収めるためにはテストが欠かせません。急いで変更すべき場合もあるでしょうが、可能な時には必ずテストを実施すると、隠れた問題を発見するのに役立ちます。変更後にダメージを修復するより、変更前に問題を見つけるほうが優れた解決策です。


進捗状況を追跡する


歴史から学ばない人は、同じ過ちを繰り返すことになります。成功を収めるには、綿密に記録をとり、そこから得られた教訓を生かすことが不可欠です。記録をしっかりとることは、多くの組織にとって規制の順守に役立つだけでなく、今後の判断の参考にもなります。問題の解決策を検討する際には、過去に起きた問題にどう対応したかを思い出してみましょう。その解決策はうまくいきましたか? 意図した効果が得られましたか? 思わぬ悪影響はありませんでしたか?

結局のところ、問題を未然に防ぐために必要なデータや能力は、個々の組織によって異なります。未来の予測能力を高めるたった1つの方法はありませんが、ここで紹介したヒントを実践すれば、より慎重な判断を下し、根本原因に対処することで、問題を未然に防ぐ効果が期待できるでしょう。


How to Solve Problems at Work Before They Happen|Inc.

John Boitnott(訳:梅田智世/ガリレオ)
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