古くて新しいチェキ?「instax SQUARE SQ10」でスクエアに生まれ変わる! チェキはなぜ若者に人気なの?

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2017年4月19日、富士フイルム株式会社は、同社において、撮ったその場でプリントが楽しめるインスタントカメラinstax “チェキ”シリーズの新製品「instax SQUARE SQ10」(以下SQ10)と専用スクエアフォーマットフィルム「instax SQUARE Film」を発表した。
市場想定価格は、「SQ10」が3万1,800円(税別)。「instax SQUARE Film」が1,300円(税別)。
発売は、2017年5月19日より。

「instax SQUARE SQ10」は、従来の縦長画像でなく、縦横比1:1の正方形の写真が撮れるカメラだ。


発表会では、同社イメージング事業部長武冨博信氏に直接お話しを伺えたので、今回の新モデルの特長や改善点、今、若者にチェキが受けているのかについて、詳しくまとめてみた。


■機能強化した新型 “チェキ”


「instax SQUARE SQ10」 富士フイルムinstax “チェキ”新製品発表会にて


「instax SQUARE SQ10」の主な特長は、下記の3点。
・写真画質の大幅な向上
・多彩な画像編集・加工機能
・こだわりのデザイン

「SQ10」は、「手軽にクリエイティブにインスタント写真を楽しむ」をコンセプトに企画、開発された製品だ。
撮影シーンを選ばずに日常的に使えるように、写真画質の大幅な向上を図ったという。

●instaxシリーズ初のデジタルイメージセンサー搭載 デジカメライクに多様なシーン撮影が可能へ
オートフォーカスや人物検出、自動露出調整といった新機能を備え、室内などの暗い場所や逆光下、10cmまでの近距離撮影でも簡単にイメージ通りの写真が撮影できるようになった。

●外部メモリーカードに対応 カード経由でSNS投稿も手軽になる
記憶メディアは内蔵メモリーのほかに、microSD/microSDHCメモリーカードもサポートする。
メモリーカードを利用することで、仲間同士で写真データの交換や、パソコンでのバックアップが可能となる。
また、メモリーカード経由で、パソコンやスマホからSNSの写真の投稿も簡単にできるようになる。



「instax SQUARE SQ10」 富士フイルムinstax “チェキ”新製品発表会にて


●3,610通りの多彩な画像編集・加工機能
・10種類のフィルター
・画像の周辺部分の光量を19段階に調整できるビネット
・19段階の明るさ調整が可能
と、3つの主要機能を、組み合わせることでさまざまな写真表現が可能となる。
組み合わせを単純計算すると、3,610通り。

これらのエフェクトは、あらかじめ設定しておいてから撮影することも、撮影後に編集・加工することも、どちらでも利用が可能。本体のLCDモニターで確認しながら編集・加工ができるので、自分のイメージ通りの画像をプリントアウトすることができる。

編集・加工・プリントの操作ボタンやダイヤルは、SQ10の背面1か所に集約して配置しており、LCDモニターを見ながら編集が可能だ。

操作ボタンやダイヤルは、本体に対してやや大きめに作られている。また、ダイヤルには内側に凹みが見られている。
これなら、暗い場所や、おシャレなネイルをしていても、確実に操作ができるだろう。



「instax SQUARE SQ10」 富士フイルムinstax “チェキ”新製品発表会にて



■なぜスクエアフォーマットなのか? 
「SQ10」が採用したプリントサイズは、画角が1:1のスクエアフォーマットだ。

なぜ、スクエアフォーマットなのか?

武冨部長は発表会の中で、
「世界的に “チェキ”のユーザーが広まっているなか、さまざまなニーズにお応えするために新たな選択肢を提供したいと考え、新たなフォーマットとしてスクエアフォーマットというフィルムを開発した。」と述べた。

実は昨年、ドイツで開催された「Photokina(フォトキナ)」ではコンセプト発表を行い、好評であったことから「SQ10」の発表に至ったという。

スクエアフォーマットと言えば、今では「Instagram」を思い浮かべる人が多いだろう。
しかし、写真の長い歴史の中では、約90年前から「Rolleiflex(ローライフレックス)」「Hasselblad(ハッセルブラッド)」といった中判フィルムカメラでは、スクエアフォーマットが採用されていた。また、ポラロイドのインスタントフィルムカメラも、スクエアフォーマットだった。
スクエアフォーマットは、フィルム時代のファッション、アートの世界では、多くの写真家・写真愛好家に支持されてきたフォーマットなのだ。



イメージング事業部長武冨博信氏 富士フイルムinstax “チェキ”新製品発表会にて


スマホ時代に写真の新しい楽しみ方を提供することを目的とし、2014年に原宿にオープンした同社直営写真店「WONDER PHOTO SHOP」においても、1:1画角のスクエアフォーマット「ましかくプリント」は来店者に好評を得ている。

武冨部長は
「スクエアになることで画面サイズが拡大。被写体が拡がることによって今まで表現できなかった写真表現が可能になると考えている。」と語る。

スクエアフォーマットは、
・昔を知っている人にとっては懐かしい写真として
・今の人にとっては新鮮な写真として
インスタントカメラの新たな魅力を生み出す可能性がありそうだ。



「SQ10」でのプリント 富士フイルムinstax “チェキ”新製品発表会にて



■なぜ“チェキ”は、今、若者に受けているのか?
現在の“チェキ”は、昔からの写真愛好家ではなく、スマートフォンやデジタルカメラを日常的に使うデジタルネイティブ世代の若者に人気があるカメラだ。

なぜ、今の若者に、“チェキ”が受けているのか?

同社スタッフに伺ったところ、2つの理由があるという。

●“チェキ”は若者にとっての「新しい体験」
まずひとつめの理由は、“チェキ”のプリントが若者にとって「新しい体験」であるという。

撮ったその場でプリントするチェキは、その場で写真を交換することができる。
この実際に写真を交換する行為が、仲間との一体感やコミュニケーションを深められる、斬新なものというのだ。

●“チェキ”は「お洒落のひとつ」
2つめの理由は、 “チェキ”は、プリントした写真に、
・手描きのイラストや文字を入れる
・オリジナルの加工ができる
など、ファッションやオシャレなアイテムとして、写真を楽しむことができる。
若者にとって、スマートフォンやデジタルカメラなどのデータではできない、アナログ的なプリントがお洒落なアイテムと感じられるという。



「SQ10」でのプリント 富士フイルムinstax “チェキ”新製品発表会にて


“チェキ”は、
・フィルム時代のプリントでみる
・デジタル時代の撮ったらすぐに見られる
この中間である、撮って直ぐプリントになる、という特異なアイテムとして生き残っている。

そしていま、デジタルイメージセンサーやスクエアフォーマットを採用した「SQ10」により、新たな扉を開こうとしている。
古くて新しい“チェキ”は、今後、どのように新しい世代と共生していくのだろうか、注目したい。


※写真は「富士フイルムinstax “チェキ”新製品発表会」にて撮影


ITライフハック 関口哲司