ついに追っかけ女子まで出た。「スー女」というらしい。大相撲人気が、とどまるところを知らない。女子から見れは“萌えポイント”が沢山あるという。ベイマックスのようなプニュプニュ感とか、「技の種類」「力士の名前の由来」などに多大なる関心を示しているらしいのだ。相撲女子を取り込んでの嬉しい誤算に大相撲協会は笑いが止まらない。
 新横綱稀勢の里(30)の奇跡の逆転優勝で沸きに沸いた春場所は、15日間、1枚も切符が残っていないという札止め。いや、春場所だけではない。初場所もオール満員御礼だった。つまり、今年になって、すべて超満員が続いているのだ。

 この好景気を裏付けるような数字が3月末、明らかになった。日本相撲協会は3月31日、両国国技館で評議員会を開き、平成28年度の決算を承認した。
 それによると、経常収益から経常費用を差し引いた額は約6億4000万円の黒字だったことが判明。2年連続の黒字で、去年のおよそ2倍強、3億9400万円もアップしていたのだ。
 「今年はもう爆発的ですが、去年も初場所の琴奨菊、秋場所の豪栄道ら日本人力士の優勝で相撲人気は急上昇し、90日間の本場所のうち、満員御礼の垂れ幕が下がらなかったのはたった2日間だけ。そのため、入場券の売り上げは約1億8300万円も増えました。地方巡業も22年ぶりに70日間を超えて行われ(75日間)、こちらの興行契約金は7500万円の増加。事業収益は前年度よりも約5億9300万円も増えたのです」(担当記者)
 おもしろい相撲を取れば人気が出るし、フトコロも潤う。この、ごく当たり前の論理を証明する数字になったのだ。

 この逆だったのが、平成22年度の決算。八百長問題など、前代未聞の不祥事が相次ぎ、春場所が中止に追い込まれるなどした年で、ファン離れが起こり大幅な収入減に陥った。この年はなんと48億円という、とてつもない額の赤字を計上している。
 「非常に厳しい状況。早く信頼を回復し、土俵を見てもらいたい」
 北の湖理事長(当時)は、険しい表情で語っていた。
 「こんな赤字があと数年続けば、相撲協会は潰れるという危機的な状態でした。相撲協会全体に節約ムードが浸透し、職員の時間外勤務は、手当が発生するので完全撤廃。大入袋の紙質まで、それまでの和紙から安い洋紙に切り替えるなど、見直しを徹底したものでした」(協会関係者)
 しかし、そんな時代の記憶などどこへやら。このままだと、今年も大幅黒字は間違いない。相撲協会はさぞかしウッハウハだろう。

 「スー女」は年間6場所、贔屓の力士をジャニーズよろしく追っかけをするのだろうか? これからは、土俵に力士が撒く塩と女子の嬌声が交じり合う光景が当たり前になりそうだ。人気になるのはいいが、日本の国技よ、どこへ行く。