【ザ グレートロックンロール 関ヶ原2017】氣志團vs10-FEETのアツいリーグ戦が開幕! ももクロ/キュウソ/藤井フミヤ/湘南乃風ら出演の2日目レポート

写真拡大

 前代未聞、フェスとフェスの対戦型フェス【ザ グレートロックンロール 関ヶ原2017】が、千葉・幕張メッセにて2日間にわたり開催。4月16日の【〜万博大作戦日本シリーズ〜】は、氣志團の呼びかけでジャンルや世代の壁を越えたラインアップが揃う【氣志團万博】と、今年の7月で記念すべき10回目の開催を迎える10-FEET主催の【京都大作戦】の対決。ともに主催者の地元に錦を飾る2つの野外ロック・フェスがそれぞれ『10・リーグ』『氣・リーグ』に分かれ、会場・幕張メッセで“交流戦”を敢行した。

【ザ グレートロックンロール 関ヶ原2017】2日目写真(全69枚)

 先行『10・リーグ』のトップバッターとして登場したのはヤバイTシャツ屋さん。「Tank-top of the world」「ネコ飼いたい」「メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されてる感じの曲」と、初っ端から1番打者に恥じない爆走力でステージを駆け抜けていく。合間には、こやまたくや(Vo/Gt)がももいろクローバーZの自己紹介を丸パクリしたり、ピンク色のシャツを着て“あーりんだよぉ”とモノマネするしばたありぼぼ(Vo/Ba)が「あーりんカラーのシャツ?」と尋ねられると、「あ、これ道重さゆみさんの…」と答えるやり取り、さらには「猛烈の時の握手会行ってました。みんな優しかった…」「みんなももクロの曲で何が好きですか? おれは“BIONIC CHERRY”」「MC長ない?“ももいろパンチ”のイントロぐらい長ない?」といったこやまのモノノフ発言など、対戦相手のファンも取り込むMCトークを展開。最新曲「ヤバみ」もお披露目し、ラストは代表曲「あつまれ!パーティーピーポー」をもってステージの締めくくりとした。

 対する『氣・リーグ』トップバッター・ももいろクローバーZのステージは、overtureが流れるなか、口ひげを付けた高城れにが岩のオブジェにサイリウムを刺すシーンからスタート。そのまま「CONTRADICTION」でライブの口火を勢いよく切り、「武陵桃源なかよし物語」「DECORATION」、そして氣志團から貰ったというカヴァー曲「Secret Love Story」をパフォーマンス。しかし、最後の「走れ!」のラスサビに入るところで音がストップ。岩に刺さったサイリウムが“織田信長が残した絶対に勝つことができるサイリウム”だと説明し、引き抜くには“ちょっとおバカで”“清らかな心を持っていて”“ボーイッシュな胸を持っている”ことが条件だと話す有安杏果。メンバー4人が引き抜くことに失敗し、満を持して順番が回ってきたリーダー・百田夏菜子が見事サイリウムを引き抜き、曲が再開するというファンにとってはもはやお馴染み、ももクロならではのバラエティ性高いステージで観客の心を鷲掴みにした。

 『10・リーグ』次鋒はROTTENGRAFFTY。10-FEETとは同郷で【京都大作戦】にも幾度となく出演してきた盟友ともいえる存在。「STAY REAL」「So…Start」「D.A.N.C.E.」と、転調やブレイクダウンによる複雑な曲展開とメタルコア、ハードコア、エレクトロ、ミクスチャー、ポップスまでを飲み込んだハイエナジーなサウンドを放ちながら、「お前ら音楽は好きか!? その好きな気持ちを声に変えろ!」と、様々な客層入り混じるフロアに真正面から食って掛かっていく。未発表の新曲も披露されたステージは、17年間のキャリアを経てたどり着いた国内最強のライブバンドであることを感じさせるには十分なものだった。

 ヤンキー怖いでお馴染み、ゆとり世代の代表としてステージに立ったキュウソネコカミ。1曲目「ビビった」でライブをスタートさせたかと思えば、後半では氣志團に教わったという「有名曲をアレンジして自分のものにする」というテクニックをあろうことか伝授してくれた本人に食らわせるべく、「ビビった(ワンナイトカーニバル Ver.)」を披露。そして、「DQNなりたい、40代で死にたい」の間奏では、人の上を「10歩、すなわち10feet歩いたらおれは10-FEETになる」と意気込むヤマサキセイヤ(Vo/Gt)が大観衆に見守られながらなんとか10feet歩き、そのまま10-FEETの「RIVER」をカヴァーするなど、終始キュウソネコカミの世界観で観客の目を離さないパフォーマンスを展開した。

 続いて登場したのは、過去に10-FEETと楽曲でもコラボしてきた東京スカパラダイスオーケストラ。ステージにズラリと並んだ9人の男たちが「Paradice Has No Border」「DOWN BEAT STOMP」と愉快なスカ・アンサンブルを奏で始めれば、フロアの観客はステップを踏まずにはいられない様子だ。「hammer ska」「閃光」「Samurai Dreamers」では10-FEETのTAKUMA(Vo/Gt)もステージに乱入し、時には谷中敦(Baritone sax)とのツイン・ヴォーカルも披露して、バチバチの交流戦の雰囲気に華を添えるようなショーを行った。

 東海地方のご当地ボーイズ・グループとして活躍中のBOYS AND MEN。今年1月には日本武道館での単独公演を開催し、現在は47都道府県ツアーを敢行中。綾小路 翔に「10年、いや50年に一度の逸材」と言わしめる彼らは10人組であるが、今回は水野勝、小林豊、本田剛文、勇翔、吉原雅斗の5人のメンバーに研究生を加えた12人編成での参戦。憧れの存在であり学ランの先輩でもある氣志團が楽曲提供した「GO!!世侍塾GO!!」や、西城秀樹の名曲をボイメンver.として蘇らせた「ヤングマン〜B.M.C.A.〜」などをパフォーマンスし、ファンはもちろん初見の観客に対しても全力でぶつかっていく。武道館ワンマンを成功させ、今回のような異種格闘技戦においても臆することなくひたむきにステージに挑み続ける彼らが、全国で名を馳せる日はそう遠くないかもしれない。

 この日のラインアップで最もセンセーショナルだったのはやはり藤井フミヤだ。しかもまさかの10-FEETチームでの参加。ちなみに10-FEETメンバーとは一度挨拶を交わしたことがある程度だそうだが、KOUICH(Dr)が大ファンだということもあり今回のオファーに至ったとのこと。チェッカーズ時代の名曲「夜明けのブレス」をいきなり披露して往年のファンたちの涙を誘い、その後も甘い歌声とただそこにいるだけでときめいてしまうような佇まいで観客を魅了していく。ラストはド緊張の面持ちで登場したKOUICHと「TRUE LOVE」をデュエット。ニコニコしながらKOUICHを見守る藤井の姿に器の大きさを見た気がした。

 当初予定されていたRIP SLYMEの出演キャンセルを受け、急遽参戦となったニューロティカ。「日本インディーズ代表ニューロティカだ!」と開口一番叫び、「シェリーは祭りが大好き」「嘘になっちまうぜ」と立て続けに披露する。「絶体絶命ピンチに尻尾を高く上げろ!」では氣志團から綾小路 翔&早乙女 光もステージで盛り上げ役を担い、最後の「チョイスで会おうぜ」ではRIP SLYMEの「楽園ベイベー」を挟み込む粋な演出まで。30年を超えるキャリアの貫禄と衰えぬ熱量が同居するパフォーマンスで、代打の枠に収まらない大きな爪痕を残してステージを去っていった。

 続く湘南乃風のステージはDJとダンサーたちのパフォーマンスからスタート。「Joker」では「言っておくけど俺たち日本で、いや世界で一番しつこいです」と観客を煽りタオルの大旋風を巻き起こしてみせる。「純恋歌」「曖歌」では一転聴かせるモードで会場の空気を一変。しかしラストは「睡蓮花」で再び熱狂を生み出し、文字通り会場全体を巻き込んでのお祭り騒ぎを起こしてみせた。

 前日の【氣志團万博 vs VAMPARK FEST】では『VAMPARK FEST軍』の大将を務めたVAMPSだが、この日は『氣・リーグ』の準トリとして出演。まさに“昨日の敵は今日の友”といった恰好となったわけだが、これほど仲間となったら心強い味方もいないだろう。米メタルコア・バンド、モーションレス・イン・ホワイトのクリス・モーションレスをフィーチャリングした「INSIDE OF ME」で壮大にショーの幕を開け、その後も最新シングル「CALLING」含む、海を越えて世界中のファンを虜にするキラー・チューンの数々を投下。「次の曲は馬鹿でも歌える曲になってます。あ、みんなのこと馬鹿って言ってるわけではないですよ? 一般的に」と話し、4月26日にリリースとなるニュー・アルバムから表題曲「UNDERWORLD」を披露して盛大なシンガロングを誘う。そのままラストの「SEX BLOOD ROCK N' ROLL」まで、会場の熱を冷ますことなく圧巻のステージを繰り広げた。

 満を持して『10・リーグ』のトリとして登場したのは、今年で結成20周年を迎える京都出身3ピース・パンク・バンド、10-FEET。「VIBES BY VIBES」で早速会場をモッシュ&ダイブ&シンガロングの渦に巻き込み、続く「その向こうへ」ではROTTENGRAFFTYのNOBUYA(Vo)とN∀OKI(Vo)が乱入して共に叫び歌えば、ホーム・【京都大作戦】を彷彿とさせる限りない一体感が生まれる。「ももクロのTシャツ着た人がいっぱい飛んできた! あとヘイスミ、今日おらへんよ(笑)。お前らサイコー!」と話し、「氣志團ありがとう! これからも一緒にアポストロフィの向こうへ行こう!」とボケも混ぜ込んだMCトークで会場の笑いを誘う場面も。「たまには大人げなんか捨てちまえ! たまにはワガママ言えよ! たまにはムキになれよ! あっという間に一生終わっちまうぞ!」と真っ直ぐなメッセージが込められた呼びかけから「ヒトリセカイ」へなだれ込み、その後も「RIVER」「CHERRY BLOSSOM」と続ける。同志たちにも、ライバルたちにも、そして観客たちにもエモーションむき出しの状態でぶつかっていく、10-FEETらしい痛快なアクトだった。

 この日の大トリ、『氣・リーグ』総大将であり、イベントの発起人でもある氣志團の打順が回ってきた。最終戦裏と称されたステージは綾小路翔のドラムソロからスタート。その後、「愛してナイト!」「恋人」「湾岸夜想曲〜ルシファーズ・ハンマー'94〜」「喧嘩上等」「愛羅武勇」までをメドレー披露していく。根っからのエンターテイナーである氣志團らしい幕開けだ。MCでは「こう見えて人とコミュニケーションとるのが昔から苦手だったんです。だからこういうイベントやったら色んなシーンの人たちと会える。仲良くなりたかったんだ。あとはみんなにお節介がしたかった。お見合いババアなの。みんなの好きなものが今日ひとつでも増えたら最高に幸せだなって思ってます」とイベントに込めた想いを感謝と共に語る。

 「行こうぜ、ピリオドのその向こうへ」と10-FEETの楽曲名とかけて「One Night Carnival」を披露したのち、「お前ら気づいてるだろ? 俺ももう気付いてる。お前ら本当はもう“One Night Carnival”飽きてるだろ? 氣志團はいま生まれ変わる!」と宣言してステージが暗転、「俺たちはSuchmosになる」という音声が流れ、“STAY TUNE”風「One Night Carnival」を披露。続く星野源の“恋”風「One Night Carnival」では10-FEETの3人もステージにオン。観客も含めた全員で恋ダンスを踊ってライブを締めくくった。

 エンディングでは今年も【氣志團万博】が開催されることが告知され、互いのチームがしのぎを削り、かつリスペクトを贈り合った【ザ グレートロックンロール関ヶ原2017】の幕は閉じた。綾小路翔の言う通り、こういったイベントの醍醐味は新たな出会いを生んでくれること。この日、少しでも興味を持ったアーティストがいたら、ぜひともライブ会場に足を運び、生の音楽を体感してみてほしい。

Photo:釘野孝宏
Photo:青木カズロー
Text:Takuto Ueda


◎イベント情報
【ザ グレートロックンロール関ヶ原2017】
【氣志團万博 vs VAMPARK FEST】
日程:2017年4月15日(土)
会場:千葉・幕張メッセ 国際展示場9〜11ホール
時間:開場 9:00 / 開演 10:30
出演:
<氣志團万博軍>
岡崎体育、氣志團、グループ魂、J王蜂 (J×女王蜂)、SPYAIR、モーニング娘。OG
<VAMPARK FEST軍>
ASH DA HERO、VAMPS、OKAMOTO'S、sads、DIR EN GREY、MY FIRST STORY

【〜万博大作戦日本シリーズ〜】
日程:2017年4月16日(日)
会場:千葉・幕張メッセ 国際展示場9〜11ホール
時間:開場 9:00 / 開演 10:30
出演:
<氣・リーグ>
VAMPS、氣志團、キュウソネコカミ、ニューロティカ、BOYS AND MEN、ももいろクローバーZ
<10・リーグ>
湘南乃風、10-FEET、東京スカパラダイスオーケストラ、藤井フミヤ、ヤバイTシャツ屋さん、ROTTENGRAFFTY

◎イベント情報
【シミズオクト Presents 氣志團万博2017 〜房総与太郎爆音マシマシ、ロックンロールチョモランマ〜 Supported by イオン銀行】
日程:2017年9月16日(土)・17日(日)
場所:千葉・袖ケ浦海浜公園
時間:開場 9:00 / 開演 10:30
出演:氣志團 and more