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■どんなクルマ?

英国の350d、220d/250dより84/63万円高価

最近まで、メルセデスGLCはエキゾチックなトリムやカラー、レザーや芳香剤が選べたものの、ディーゼルに4気筒以外の選択肢はなかった。

そこで今回、V6ディーゼルが追加された。最高出力は261ps、最大トルクは63.2kg-m。燃費は17.0km/ℓで、CO2排出量は159g/kmだ。

もちろんトリムによっても差はあるが、350dは、220dよりはおよそ£6,000(84万円)、250dよりはおよそ£4,500(63万円)高いという認識で問題ない。

最も安価なSEは£42,140(587万円)。トップ・グレードのAMGラインは£45,630(636万円)。

試乗車は£1,495(21万円)のエア・サスペンションなどを装備し、£53,570(747万円)相当となる。

■どんな感じ?

快適性重視 よって楽しくはない

値は張るが、これまで乗ったGLCの中で最も熟成している。V6ディーゼルとエア・サスペンションの為せる業である。

3.0ℓのエンジンは、1600rpmほどで太いトルクを発生し、さらに標準搭載の9速ATが効果的に機能することで、走行中のフレキシビリティを発揮。

さらに、ホットハッチにも迫る0-100km/h加速=6.2秒も実現する。そして常に、最も洗練された部類のディーゼルであり続ける。

同時に、波長の長い減衰特性を持つエア・スプリングが、エンジンと完璧に協調。コンフォート・モードでは、高速域でもふんわりとした乗り心地で、市街地ではたいていのバンプを呑み込んでくれる。

ただし、スポーツ・モードで低速走行していると、鋭いくぼみや轍で瞬間的に不安定になることも書いておこう。

明らかに快適性に振られたセッティングなので、ハンドリングはクラス最高水準に達していない点はそれほど重視していないようだ。

駆動力の前後配分は220dの45:55ではなく、250d同様の31:69と後輪寄りだが、ステアリングのセットアップとバランスは、ポルシェ・マカンやジャガーF-PACEのような、走りに熱中できるものではない。

インテリアの質感はマカン/F-PACE以上

質感に関しても賛否両論ありそうだ。しかしこの試乗車のインテリアは、ジャガーよりルックスやフィーリングが良好で、ポルシェより質感が高い。

マカンのトリムと比べると実が詰まっている感じで、スイッチ類のきしみ音も少ない。些細なことかもしれないが、£50,000(697万円)級の高価なクルマであれば、その辺はおろそかにしてほしくないため好印象。

「コマンド」インフォテインメント・システムの操作ダイヤルは、ジャガーやポルシェのタッチパネルより好ましい。

フロントの電動シートのサポートは上々で、後席のスペースはマカンより広いが、F-PACEにはやや劣る。

荷室容量もクラス・トップとは行かないものの、550ℓ+フロア下収納には、実用上で不足を感じることはまずないだろう。

さらに、リアのシートバックは60:40分割可倒式で、すべて倒せば荷室を1600ℓまで拡大できる。

■「買い」か?

買ってよし ただしマカンのほうが0.5ポイント上

F-PACEのような敏捷性はないものの、快適性やラグジュアリーさでは上回る。

したがって、GLCは、このカテゴリーでトップ・クラスの選択肢だと、われわれは考えている。350dは、ラインナップ中で最もおすすめできるグレードだといえる。

ただし、走り/快適性/高級感の3つの要素のバランスに関して突き詰めると、マカンが0.5ポイントくらい上を行っている。

メルセデス・ベンツGLC350d AMGライン

■価格 £45,630(636万円) 
■全長×全幅×全高 4759×1890×1639mm 
■最高速度 238km/h 
■0-100km/h加速 6.2秒 
■燃費 17.0km/ℓ 
■CO2排出量 159g/km 
■乾燥重量 1890kg 
■エンジン V型6気筒2987ccターボ・ディーゼル 
■最高出力 258ps/3400rpm 
■最大トルク 63.2kg-m/1600-2400rpm 
■ギアボックス 9速オートマティック