By Tools of Men

シカゴで起きた訴訟によると、オーディオメーカーのBose(ボーズ)が販売しているワイヤレスヘッドフォンは、アプリ経由でユーザーがどのような音楽やポッドキャスト、その他の音源を聞いているのかを収集しており、そのデータをユーザーの許可なく第三者に販売しているそうです。

Bose Headphones Secretly Collected User Data - Lawsuit | Fortune.com

http://fortune.com/2017/04/19/bose-headphones-privacy/



Bose headphones spy on listeners - lawsuit

https://www.yahoo.com/tech/bose-headphones-spy-listeners-lawsuit-174749975--finance.html



訴状によると、ボーズはユーザーの許可なくワイヤレスヘッドフォンやワイヤレススピーカー用アプリを経由してユーザーがどのような音源を聞いているのかを収集・販売しており、これはアメリカの通信傍受法および複数の州のプライバシー法を侵害しているとのこと。

訴状には「音楽・ラジオ放送・ポッドキャスト・講義など個人がどのような音源を聞いているのかわかるようになっており、これは個人の性格・行動・政治的見解・アイデンティティーに関わる多くの情報を提供することにつながる」と記されています。例えば、LGBTのポッドキャストやイスラム教徒の祈りを録音したファイルなどを再生していれば、他人には知られたくない情報がいつの間にかボーズにわたっていたことになります。



By Vernon Chan

原告のカイル・ザックさんは、ボーズによる「ヘッドフォンを最大限活用する」ための提案に従い、ワイヤレスヘッドフォン用アプリである「Bose Connect」をインストールし、名前・電話番号・メールアドレスなどの個人情報を提供したと主張しています。被告側のボーズはアプリ経由で収集したユーザーデータを元に詳細なプロファイルを作成し、Segmentと呼ばれるサンフランシスコのマーケティング会社などに販売したとされており、その取引相手であるSegmentのウェブサイト上には「顧客データを収集し、どこにでも送ります」と記されています。

Bose Connectアプリは、ノイズキャンセリング機能付きのワイヤレスヘッドフォンとして高評価を得ている「QuietComfort 35 wireless headphones」の他、「SoundSport wireless headphones」「SoundSport Pulse wireless headphones」「QuietControl 30 wireless headphones」「SoundLink around-ear wireless headphones II」といったワイヤレスヘッドフォンと、「SoundLink Color Bluetooth speaker II」などのワイヤレススピーカーで使用されていたとみられていますが、専用アプリなしで使用することももちろん可能です。



By Jake Guild

今回のボーズのワイヤレスヘッドフォンに関する問題の他に、2016年9月にはスマホと連動する女性用大人のおもちゃが密かに使用データを収集していたとして訴えられ、2017年3月に合計375万ドル(約4億円)の賠償金支払いが命じられた事例もあります。これらはまさにモノのインターネットが普及してきた時代ならではのプライバシー問題と言えそうですが、ボーズの訴訟に携わる弁護士のジェイ・エデルソンさんは、「企業は収集した個人情報を収益化しようとする前に、『そのデータを使って何をしているのか』について透明である必要があり、顧客から使用に関して同意を得る必要もある」と語っています。