レディオヘッド/The xx/ファーザー・ジョン・ミスティ/ザ・レモン・ツイッグス〜【コーチェラ】現地レポート(金曜日編)

写真拡大

 米カリフォルニア州インディオにて毎年開催されている世界的野外音楽フェスティバル【コーチェラ・バレー・ミュージック&アートフェスティバル】。今年は、レディオヘッド、レディー・ガガ、そしてケンドリック・ラマーがヘッドライナーを務め、他にもボン・イヴェール、The xx、フューチャー、ロード、DJキャレドなど、米ビルボード・チャートを賑わすアーティストが大勢出演した。

【コーチェラ】写真(全38枚)

 昨年に続きBillboard JAPANの特派員が、2017年4月14日〜16日にかけて行われたウィークエンド1に参加。「Creep」を演奏したレディオヘッド、話題の新人ザ・レモン・ツイッグスやフランシス&ザ・ライツらが出演した初日の模様を写真とともに振り返る。


◎Zipper Club
躍動感のあるドラムを軸に激しいながらも80年代を思わせるようなメロディーが懐かしく、踊りたくなる。ギターの男性とベースの女性が交互にヴォーカルを取るが、女性ヴォーカルの方が彼らの音楽にもフィットしている。(Photo: Roger Ho / Courtesy of Coachella)

◎Klangstof
Sigur Rosを思わせるドリーミーなギターリフと低音のキーボードが心地良いアムステルダムを拠点にした4人組のバンド。途中爆音のドラマチックな展開の中にも、安定したグルーヴが素晴らしかった。

◎Joseph
ポートランド出身3人組女性インディー・フォーク・グループ。サポートにドラマー、ベース、ギター兼キーボードの編成。完璧なハーモニー加え、ステージ上手で歌うナタリーの哀愁あるヴォーカルが耳に残った。(Photo: Julian Bajsel / Courtesy of Coachella)

◎The Lemon Twigs
グラム・ロックを彷彿させるレトロなヴィジュアルとサウンドながら古さを感じさせない現代にブラッシュ・アップされた楽曲、ヴォーカル、演奏どれを取っても大満足。ダダリオ兄弟の才能もさることながら、ダニーのキーボードが生み出すグルーヴやミーガンのベースのレベルも高く、緩急をつけたかなりタイトな演奏だった。若いながらもエネルギーに満ちたカリスマ性と才能に未来のロックの希望を見た気がする。ラストの曲にトッド・ラングレンが飛び入り。(Photo: Charles Reagan Hackleman / Courtesy of Coachella)

◎Preservation Hall Jazz Band
小刻みなピアノ、存在感のあるベースとドラム、伸びやかなホーン隊が奏でる彼らの演奏は完璧。ただし、彼らが演奏したメイン・ステージはヘッドライナーがRadiohead、それ以外はThe xxやFather John Mistyという言わばアウェーとも考えられる状況の中で、わかりやすい誰もが楽しむことができるリズムで彼らの音楽や名前すら知らなかったであろうオーディエンスと一体になるライブの運びのうまさはプロ。もちろん高い音楽のクオリティは維持されたまま。セット後半はキューバ・ミュージックのフレイバーたっぷりの新作から披露。PHJBがブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブと融合したかのようなこれまでの彼らの楽曲とはまた一味違った一面も楽しむことができた。バンドが今絶好調なコンディションであると感じる演奏だった。(Photo: Roger Ho / Courtesy of Coachella)

◎Sampha
早耳のオーディエンスにはすでに人気で満員のテント。ブルーの照明をメインにギターなし、ベースなしの3人キーボード(1名パーカッション兼)、ドラマーという構成で上質なR&B、甘くて優しいSamphaのヴォーカルが心地良かった。(Photo: Greg Noire / Courtesy of Coachella)

◎Bonobo
ドラム、ギター、キーボード、ホーン隊3人のフルバンドの編成にRhyeのMilosh、Szjerdene、Nicole Miglis、伝統的なモロッコ・ミュージシャンInnov Gnawaがゲスト参加するという贅沢なライブ。BonoboのDJで曲が途切れることがなく続き、またキーボードやベースの演奏と多才なミュージシャンシップを披露。背景のスクリーンに映し出される壮大な自然の映像美と音楽が見事にマッチしたパフォーマンスだった。(Photo: Roger Ho / Courtesy of Coachella)

◎Francis and the Lights
Bon Iverとの共作やBon Iver、Chance The Rapperの前座で注目を集めつつあるアーティスト。今回はDJとの2人編成。Bon Iverの新作『22, A Million』並みのかなりエフェクトがかかったヴォーカルと馴染みやすいロディーが特徴的。ステージに隅から隅まで左右に動いたり、オーディエンス側に行ったりする躍動感とPrinceを思わせるキレのある動きが冴えていた。一つ一つのポーズ、ダンスキメが絵になる、少し時代遅れを感じる衣装も含めカリスマ性に溢れていた。(Photo: Charles Reagan Hackleman / Courtesy of Coachella)

◎Father John Misty
「Pure Comedy」で始まった新作をメインにしたセットリストにグランドピアノ、ストリングス、ホーン隊の入った豪華編成。2年前のコーチェラのパフォーマンスから比較すると堂々としたジョシュの佇まい、バンドの演奏力、楽曲の良さ、どれを取っても格段とレベルアップした内容。「Chateau Lobby #4」ではサングラスを外して、アコギで熱唱。最後に「I Love You, Honeybear」で圧巻のステージは終了。(Photo: Brian Willette / Courtesy of Coachella)

◎The xx
シンプルながらも、鏡のような反射板が複数設置されたステージ。「Say Something Loving」でスタート。ロミーが凄く特別な意味があると曲紹介をして1人だけで「Performance」を演奏し、続いてオリヴァーからスタートする「Infinity」では後半かなり激しい演奏。また、最新作のアルバム『I See You』の制作をカリフォルニアでしたことをうけ、ここは第2の故郷と紹介して「Dangerous」から「Fiction」、「Shelter」への、この辺りはジェイミー・ワールド全開で曲間の繋ぎ部分がかっこいいアレンジ。「Loud Places」では会場がダンスフロアと化し、「On Hold」と「Angeles」で1時間の演奏を終了。フェスティバルの限られた演奏では物足りないので、次は単独公演を堪能したいと思わせるライブだった。(Photo: Charles Reagan Hackleman / Courtesy of Coachella)

◎Radiohead
昨年のツアーと比較すると各曲のアレンジが異なり1曲目「Dreamer」の冒頭のピアノのアレンジが幻想的だった。プロダクションも昨年のツアーのものと違い、メンバーの後方に大きな目の形をしたスクリーンがあり今回はさらに凝った演出のだった。3曲目「Full Stop」でサウンドの問題が一部発生し、「Let Down」では本格的なサウンドの問題が発生。途中からオーディエンス用のスピーカーから音が出なくなるというハプニングが起こる。メンバーがステージから退散して再度登場するが、また音響問題が起きないかという不安からか、なかなか演奏に集中できなくなってしまう。これは非常に残念で、他のオーディエンスもなかなか演奏に集中するのは困難だったのではないかと推測する。それもあってか、本編最後に演奏した「Creep」も特別感があまり感じられなかった。アンコール1曲目の「You and Whose Army」では目の形をしたスクリーンにトムの目が映し出され、納得の演出。ラストの「Karma Police」の演奏中には大合唱が起こるが、やはり序盤に起きた音響の問題で今ひとつ彼らの演奏とリンクできなかったのが残念で仕方がなかった。(Photo: Charles Reagan Hackleman / Courtesy of Coachella)


◎公演情報
【コーチェラ・バレー・ミュージック&アートフェスティバル】
米カリフォルニア州インディオ
エンパイア・ポロ・フィールド
ウィークエンド1:2017年4月14日〜16日
ウィークエンド2:2017年4月21日〜23日
INFO: http://www.coachella.com