国民年金基金連合会 審議役 確定拠出年金部長の片岡佳和氏に、今年1月以降のiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)加入状況と今後のiDeCo普及についての取り組みを聞いた。(写真は、国民年金基金連合会 審議役 確定拠出年金部長の片岡佳和氏(左)と、確定拠出年金部 企画調整課長の佐久間裕樹氏)

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 iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の加入対象者が公務員や専業主婦(夫)にまで広がってから3カ月が経過した。新たな制度のもとで、iDeCoの加入状況にはどのような変化が表れているのだろうか。国民年金基金連合会 審議役 確定拠出年金部長の片岡佳和氏に、今年1月以降の加入状況と今後のiDeCo普及についての取り組みを聞いた。(写真は、国民年金基金連合会 審議役 確定拠出年金部長の片岡佳和氏(左)と、確定拠出年金部 企画調整課長の佐久間裕樹氏)
 
――今年1月からiDeCoの加入対象者が大幅に拡大した。加入状況は?
 
 毎月20日までの間に国民年金基金連合会で加入申出書を受け付け、月末までに入力処理した件数を公表しているが、1月分の新規加入者は2万6,705人、2月分は4万9,020人となった。3月分も2月実績を上回り、4月になっても加入申出書の受け付けは順調に推移している。月を追って新規加入者が増えている印象だ。iDeCoに関する広報活動や宣伝を強化し、また、全国の金融機関を通じてiDeCoの普及活動を展開していただいている効果だと思う。
 
 2月までのデータをもとに新規加入者の傾向を分析してみたところ、年代別には、40代が40%、30代が30%、50代が20%と、30代と40代が新規加入の中心だった。20代も10%弱の比率になっている。2016年3月末時点の加入者の年代別内訳では、40代と50代で加入者の約80%を占める構造になっている。これまで、新規加入者の年代別統計は取っていないため、比較することはできないが、30代の新規加入が多いことや20代も加入していることを考えると、若い世代の方々に加入が広がっているといえると思う。
 
 若い世代への浸透は、iDeCoの税制メリットなどについてのニュースなどが、早く始めた人ほど多くのメリットがあることを強調するなど、若いうちからの利用を呼びかける内容が目立つことも影響していると思う。
 
 一方、掛金の状況は、「確定給付企業年金あり」の第2号加入者(会社員と公務員)の平均が約1万1,000円になっており、限度額である1万2,000円に接近している。第3号加入者の平均掛金額は1万9,000円台半ばと、こちらも限度額2万3,000円に近い金額になっている。昨年までは、企業型DCに加入していた人が、転職先に企業型DCがない場合の受け皿として個人型が活用されていたことと違い、今年からのiDeCoは、自ら進んで老後の備えをしようという方々も利用できる制度になったことで、制度をより積極的に利用しようとした結果ではないかと推察している。
 
――iDeCoに関する情報を発信する「iDeCoガイド」では消費者からの疑問に答える「イデコダイヤル」を運用しているが、どのような問い合わせが多い?
 
 今年1月に「イデコダイヤル」を開設した当初は、事業所登録の件など事業主からの問い合わせが多かった。その後、徐々に個人の問い合わせが増え、2月中旬には個人の問い合わせが半数を占めるまでになった。
 
 個人の方からの問い合わせで多いのは、加入に関する質問で、加入方法、加入することによって得られる税制メリット、また、運営管理機関をどのようにして探せばよいのかという問い合わせが中心だ。「iDeCoガイド」のサイト内に、運営管理機関の一覧を掲載し、銀行、証券、保険など業態ごとに区分して紹介していることなどを説明している。「iDeCoガイド」の一覧からは、各社の公式サイトにリンクがはってあるので、各社のサービス内容をよくご確認くださいと伝えている。