「ひがみソングの女王」が女性の共感を呼びまくる理由【関取花インタビュー】

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♪なぜだ なぜ君らは 改札前でキスをする
♪できれば家でやってほしい

 彼氏のいない女子から見た、駅でイチャつくカップルを綴った曲『べつに』。20〜30代の女性たちを中心に「よくぞ言ってくれた!」「腹の立つ気持ちがよく分かる!」と共感を受けて話題に。

⇒【YouTube】はコチラ 関取花「べつに」 https://youtu.be/G8RS0qUO4XI

 その“ひがみソング”と呼ばれる曲を歌うのは、シンガーソングライターの関取花さん。独特の観察眼が支持され、バラエティ番組にも「ひがみソングの女王」として出演し話題になった彼女の魅力に、全3回にわたって迫ります。

◆ネタ帳から歌詞づくり

――『べつに』の歌詞に共感する女性は多いのではないでしょうか。こういった歌詞の着想はどこから来るのでしょうか?

関取:日々の生活で気になることがあったらメモっておくようにしているノートがあるんです。芸人さんでいうネタ帳みたいなものですね。そこに書いたことをヒントにして歌詞を考えることが多いですね。

――そのノートに“ひがみソング”のヒントがあるということですね。

関取:最近、テレビで“ひがみソング”をフィーチャーしてもらうことが多いのですが、実はああいう曲を量産しているわけではなくて……信じられないかもしれないですけど(笑)、割と歌詞が重たいほうなんです。

 でも、2012年に神戸女子大学のテレビCM曲『むすめ』を担当させてもらって、上京する女の子の気持ちを歌った時、いわゆるお茶の間層の方々にも届いたことを実感したんです。

⇒【YouTube】はコチラ 関取花「むすめ」 https://youtu.be/nhJyQORjqtU

 そこで、みんなが共感できるようなキャッチーな曲もあってもいいのかなって。そういう人たちに届くことを願って、あるあるソングのような気分で『べつに』を作って、アルバムの一曲に収録しました。

――それがたまたまライブに来ていたテレビ局員さんの目に止まって、バラエティ番組からオファーが来るようになったと。

関取:はい。テレビに出たことで「あ、曲に対するこういう面白がり方があるんだ」と改めて気づかせもらったんです。本当にありがたいな、と思います。

 たくさんの人に聞いてもらえるようになりましたけど、楽曲というより“ネタ曲”だと思っている人も、なかにはいらっしゃると思います。でも、メロディーやアレンジが良ければ(曲の良さを)わかってもらえると信じているし、思ってもらえないならまだ実力不足なんだと、自分を鼓舞する材料にしています。

◆自分の経験を膨らませて歌詞に

――関取さんは歌詞とメロディー、どちらを先に作ることが多いですか?

関取:どちらと決めていることはないです。

――『べつに』は完全に女性目線ですが、同曲が収録されているアルバム『君によく似た人がいる』には『もしも僕に』という、あえて男性目線になって父親になった自分を想像する一曲がありました。

⇒【YouTube】はコチラ 関取花「もしも僕に」 https://youtu.be/-pex_kWMoOo

関取:『もしも僕に』は先にメロディーが出来上がって、その時点でなんとなく曲の性別をイメージしたんですね。自分の中に男女両方の性があるとしたら、男性目線で書くことでよりフラットにというか、歌詞の意味が柔和になるのかなという狙いもありました。

 女性の私が歌っているので、女性目線にしてしまうと母性の要素が出すぎてしまう懸念もありましたね。まだ私に子どもがいないし、母心をうまく語れる自信はないな、って。“ひがみソング”もそうですけど、自分の経験を今後膨らませて、いろいろな観点を曲づくりに生かしていきたいな、と思います。あ、真面目っぽかったですか(笑)?

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「ひがみソングの女王」と聞くと、芸人風のキャラクターを想像してしまいがちですが、関取さんは歌う自分とまっすぐに向き合うとても真面目な女性でした。とはいえ次回はみなさまの期待が膨らむ、関取さんの人間ウォッチングについてお伝えします!

【関取花プロフィール】
‘90年、神奈川県横浜市出身のシンガーソングライター。アルバム『君によく似た人がいる』が好評発売中。4〜5月、都内近郊にてライブ出演予定あり。
公式サイト:http://www.sekitorihana.com

<TEXT/スナイパー小林 PHOTO/林紘輝>